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Microsoft、「Cascadia Next」フォントをプレビュー ~日本語、繁体・簡体字中国語に対応

「Windows Terminal」などに使われるプログラミング向け「Cascadia Code」の進化形

「Cascadia Code」フォントの次なる進化形「Cascadia Next」

 米Microsoftは8月29日(現地時間)、「Cascadia Code」フォントの次なる進化形「Cascadia Next」を発表した。コーディング向けフォントでありながら、日本語と中国語(繁体字・簡体字)で使われる文字もカバーしていくという。

 「Cascadia Code」は、ターミナルアプリケーションや「Visual Studio」「Visual Studio Code」といった統合開発環境・コードエディターでの利用を想定し、Microsoftが開発した等幅フォント。コーディング時の視認性はもちろん、合字(リガチャ)をうまく活用しており、たとえば「<」と「=」、「-」と「>」を続けて入力すると、文字を合体させて「≦」「→」のようにわかりやすく表現できる。ライセンスは「SIL Open Font License 1.1」で、単体での販売こそ行えないものの、有償アプリへの組み込みも可能だ。

 こうしたプログラマー向けのフォントの多くはアルファベット・数字・記号のみを収録し、ひらがなやカタカナ、漢字などは含まないのが一般的だ。そのため、これらと日本語フォントを組み合わせた「白源」「Moralerspace」といった、いわゆる“日本人開発者向けのコーディングフォント”が人気を博しているが、今後はわざわざそうしたものを別途インストールしなくても、「Cascadia Code」だけで日本語も美しく表現できるようになるのかもしれない。

「Windows Terminal」などでの利用に適している

 「Cascadia Next」では現在、以下の3つの文字セットが用意されている。すべての文字をカバーしているわけではないが、一般的なシナリオではとくに問題にならないだろう。

  • 日本語(JP):ASCII、JIS1、JIS2
  • 繁体字中国語(TC):ASCII、BIG5+
  • 簡体字中国語(SC):ASCII、GB2312拡張

 なお、このプレリリース版にはアラビア語、ヘブライ語、「Nerd Fonts」(ターミナルの装飾に用いられる記号を収録したフォント)は含まれていない。

ソフトウェア情報

「Cascadia Code」
【著作権者】
Microsoft Corporation
【対応OS】
(編集部にてWindows 10で動作確認)
【ソフト種別】
フリーソフト
【バージョン】
-(24/08/29)