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デジタル庁、「行政事務標準当用明朝フォント」を全国の地方公共団体に提供開始

文字の標準化を支援

デジタル庁、「行政事務標準当用明朝フォント」を全国の地方公共団体に提供開始

 デジタル庁は9月30日、「行政事務標準当用明朝フォント」を全国の地方公共団体へ提供開始した。

 これまで地方公共団体の基幹業務システムは、地方公共団体ごとにそれぞれ「外字」を作成していた。しかし、「外字」は作成や管理にコストがかかるだけでなく、異なるシステム間のデータ連携の際に文字化けが生じるといった課題や、システム更新の際に他事業者のシステムへの移行が難しいなどの課題があった。

 そこで同庁は、2025年度末までに地方公共団体の基幹業務システムを標準化するため、使用している外字を「行政事務標準文字」へ同定していく作業を進めている。しかし、行政事務標準文字は約7万字もあり、一般的なシステムで実装可能なフォントファイルに含められる文字数の上限(約6万5,000字)を超えている。既存のフォントを複数組み合わせる必要があり、システムへの実装が難しいという問題があった。

 そこで、行政事務標準文字から基幹業務システムにおいて使用が見込まれない文字を除いたフォントファイル「行政事務標準当用明朝フォント」、約4万字が提供されることになった。システム実装の負担やコストの低減が期待される。

 同庁は計画的な文字の標準化に向けた作業が進められるよう、積極的に地方公共団体を支援していくとしている。