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Google、次世代AIモデル「Gemini 2.0」を発表 ~AIエージェント時代の幕開け
軽量試験版「2.0 Flash Experimental」は「gemini.google.com」で無償体験できる
2024年12月12日 06:45
米Googleは12月11日(現地時間)、「Gemini 2.0」を発表した。同社の最新AIモデルで、まずは開発者と一部のテスターに向けてリリースされる。「Gemini 2.0 Flash」の試験運用版は、すべての「Gemini」ユーザーが利用可能。
「Gemini」は、Googleが開発した大規模言語モデル(LLM)。昨年12月に初めてリリースされた「Gemini 1.0」はテキストベースのタスクに重点を置いていたが、次第に画像、音声、動画なども扱えるマルチモーダルへの対応を強化。今年2月の「Gemini 1.5」ではコンテキストウィンドウが大幅に拡大され、より多くの情報を一度に処理できるようになった。AIノートブック「NotebookLM」といったツールへの応用も進んでいる。
次世代モデル「Gemini 2.0」は、こうしたマルチモーダル・ロングコンテキストの能力をさらに一段押し上げるものだ。このモデルは見る、聞く、話すことができ、複雑なタスクを理解して、ユーザーに代わってそれを実行するエージェント機能が強化されている。「Gemini 1.0」が情報の整理と理解に関するものだとすれば、「Gemini 2.0」はそれをもとに複雑なタスクの処理を支援する“AIエージェント”といえるだろう。複雑なトピックを調査して、ユーザーに代わりレポートを作成する新機能「Deep Research」などは、その代表例だ。この機能は「Gemini Advanced」で本日より利用可能。
パフォーマンス面においても、「Gemini 2.0」は優秀だ。どのベンチマークテストで比較しても、軽さ重視・試験版の「Gemini 2.0 Flash Experimental」であるにもかかわらず、ほとんどの項目で前世代の性能重視モデル「Gemini 1.5 Pro」を上回っている。
「Gemini 2.0 Flash Experimental」を「gemini.google.com」で試したい場合は、画面左上のメニューでAIモデルを切り替えればよい。有償プラン「Gemini Advanced」に加入していなくても体験できる。ただし、まだ試験運用モデルである点には注意したい。