ニュース
「Visual Studio 2022」v17.14が一般公開 ~今後は毎月リリース、次期版の開発も始動
「GitHub Copilot」エージェントモードやMCP対応がプレビュー
2025年5月14日 11:39
米Microsoftは5月13日(現地時間)、統合開発環境「Visual Studio 2022」の最新版v17.14を一般公開した。今後は毎月安定版をリリースするという。
v17.14では、「GitHub Copilot」によるAI支援開発を引き続き強化。エージェントモード(プレビュー)、MCP対応(プレビュー)、ドキュメントコメントの生成、「Next Edit Suggestion」(NES)といった機能が新たにサポートされた。
- エージェントモード(プレビュー):「Visual Studio」とのチャットを通じて、AIが複数のステップからなる複雑なコーディング作業を代行。エージェントはコードベース全体を理解し、タスクが完了するまでエラーを自動的に認識して修正し、ターミナルコマンドを提案して実行し、ランタイムエラーを分析する
- MCP対応(プレビュー):他のAIアプリと連携できる「Model Context Protocol」に対応し、「Copilot」エージェントが複数のAIツールへアクセスできるように
- AIドキュメントコメント生成:C++およびC#関数のdocコメントを自動的に生成。トリガー(///など)を入力するだけで、「Copilot」が関数の内容を理解したうえで説明を自動的に記入する
- Next Edit Suggestion:現在行っている編集作業をもとに、次に編集する場所とその内容を予測し、[Tab]キーでその場所にジャンプしながらすばやく採否を決めていける。「Visual Studio Code」では一般提供中
そのほかにも、UIのライブプレビューがデザイン時にも利用できるようになった。「.NET MAUI」アプリでは新しい「Mono」デバッグエンジンが利用できる。LINQ式のデータチップ改善、ゼロ長の配列割り当てを識別してメモリ使用量とパフォーマンスを最適化できる「.NET」アロケーションツールの導入、「C++23」の対応強化、「Git」ツールの改善なども行われている。
「Visual Studio 2022」は現在、「visualstudio.microsoft.com」からダウンロード可能。大規模チーム向けの「Enterprise」、小規模チーム向けの「Professional」、学生・入門者・オープンソース貢献者向けの「Community」といった3つのエディションが用意されており、エンタープライズ組織(PCが250台超または年間収入が100万米ドル超)でなければ「Community」版は無償で利用できる。
なお、「Visual Studio」の次期メジャーバージョンの開発が開始されたとのこと。詳細は近日中に公式ブログで明かされる。