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「Microsoft 365」(Office)の数学対応に長足の進歩、誰でも数式を読み書きできる環境へ

キーボードショートカット拡充、アクセシビリティ対応、「MathML」サポート拡充など

「Microsoft 365」(Office)アプリに「誰でも数学を読み書きできる環境」を目指した多くの改善

 「Microsoft 365」(Office)アプリでは、『誰でも数学を読み書きできる環境』を目指した多くの改善が導入されている。米Microsoftが2月2日(現地時間)、2025年9月に続く進展を、公式ブログ「Microsoft 365 Insider」で解説している。

数式の入力・編集を改善

 まず、数式の入力・編集にかかわるキーボードショートカットが拡充された。数式を挿入したり、「Office Math」「LaTeX」書式を数式表現へ相互変換したりといった作業が、キーボードだけで行える。

数式の入力・編集にかかわるキーボードショートカットが拡充

サウンドフィードバック

 次に、Windows版「Microsoft 365」アプリでサウンドフィードバック機能が導入される。これは「Office Math」で書かれた数式ゾーンに出入りした際、音声でそれを知らせるもの。意図せず編集して「Office Math」を壊してしまうといった事故を防ぐことが可能だ。

サウンドフィードバック機能は[オプション]-[アクセシビリティ]ダイアログから有効化できる

 サウンドフィードバック機能は[オプション]-[アクセシビリティ]ダイアログから有効化できる。

スクリーンリーダーでの読み上げ

 アクセシビリティ機能「ナレーター」も大幅に強化されており、音声で「Office Math」を編集する際、カーソル位置の文脈――どこを編集しているのか――を認識して正確な位置を把握できるようになる。

 さらに、「Windows 11 バージョン 25H2」Build 26200.7623(「KB5074109」)以降の「ナレーター」であれば、数学コンテンツへのアクセシビリティを実現するオープンソースライブラリ「MathCAT」(Math Capable Assistive Technology)の採用で、「PowerPoint」スライドショーや「Word」ドキュメントに埋め込まれた「Office Math」の読解が行われるようになる。より自然で正確な数式読み上げが期待できるだろう。内部で「MathML」を利用しているので、サードパーティー製のアクセシビリティツールからも利用しやすくなる。

アクセシビリティツール対応を強化

相互運用性の改善

 そのほかにも、PDFドキュメントへエクスポートする際、数式が「MathML」でも埋め込まれるようになる。

 また、「MathML」のコピー&ペースト対応も強化。たとえば「OneNote」で「MathML」の貼り付けがサポートされたことにより、「Copilot」や「Wikipedia」に掲載されている「MathML」数式をそのまま「OneNote」へ貼り付け、「Office Math」数式として扱える。「Word」や「PowerPoint」でも、「形式を選択して貼り付け」(Paste Special)で「MathML」に対応する。

「Copilot」や「Wikipedia」に掲載されている「MathML」数式をそのまま「OneNote」へ貼り付け、「Office Math」数式として扱える

 最後に、古いドキュメントを活用するため、1991年から2018年までサポートされていた「数式エディター」(Microsoft Equation 3.0)の数式表現を、現行「Office Math」へ一括変換する機能が導入されるとのこと。Windows/Mac版でサポートされ、上述のアクセシビリティサポート改善の恩恵も受けられる。

古い数式表現を現行の数式表現「Office Math」へ一括変換