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“PNaCl”をサポートした「Google Chrome 31」がベータ版に

安定版「Google Chrome 30」にも不具合修正のアップデートが提供される

「Google Chrome」v31.0.1650.8

 米Google Inc.は3日(現地時間)、Webブラウザー「Google Chrome」の最新ベータ版v31.0.1650.8を公開した。現在、同社のWebサイトから無償でダウンロード可能。「Google Chrome 31」では“Chrome Apps”向けのAPIがさらに拡充されたほか、新たに“PNaCl”がサポートされる。

 “PNaCl(Portable Native Client)”は、ブラウザーでネイティブコードを実行するための仕組み。従来からある“NaCl(Native Client)”のコードがCPUに依存する(x86向けのコードならばx86 CPUでしか動作しない)のに対し、“PNaCl”はCPUに依存しない「LLVM(Low Level Virtual Machine)」の中間コードを実行する仕組みとなっている。

 そのため、単一のコードをデスクトップやタブレット、スマートフォンなど、さまざまな環境(CPU)で動作させることが可能(ポータブルである)。現状ではC/C++のみがサポートされるが、原理的には「LLVM」の中間コードにコンパイルできる言語ならばどの言語でも動作するはずであり、言語サポートの拡大にも期待したい。

“chrome://components/”でコンポーネントの手動アップデートが可能に。“PNaCl”モジュールや“PPAPI(Pepper Plugin API)”版「Adobe Flash Player」プラグインなどが対象

 また、本バージョンからコンポーネントアップデーターを管理するためのユーザーインターフェイス(chrome://components/)が利用できるようになっている。これまでは自動で更新されるのを待つしかなかったが、このユーザーインターフェイスを利用すれば手動によるコンポーネントのアップデートが可能だ。

 なお、安定版「Google Chrome 30」にも最新版v30.0.1599.69が提供されている。本バージョンではタブがフリーズする問題と、特定のモニターにおいて描画にラグが発生する問題が修正された。アップデートの対象となるプラットフォームは、安定版・ベータ版ともにWindows/Mac OS X/Linuxおよび「Google Frame」となっている。

ソフトウェア情報

「Google Chrome」Windows向けベータ版
【著作権者】
Google Inc.
【対応OS】
Windows XP/Vista/7/8
【ソフト種別】
フリーソフト
【バージョン】
31.0.1650.8 beta-m(13/10/03)
「Google Chrome」Windows向け安定版
【著作権者】
Google Inc.
【対応OS】
Windows XP/Vista/7/8
【ソフト種別】
フリーソフト
【バージョン】
30.0.1599.69 m(13/10/03)

(柳 英俊)