Blender ウォッチング
体型をふっくら滑らかな曲線にしてかわいらしくする ~「Blender」でゼロからキャラをモデリング
2023年3月3日 06:55
本連載では、無料の高機能3Dモデリングツール「Blender」の使い方や関連情報を幅広くお伝えします。
簡単なキャラクターのモデリングに挑戦するシリーズ。今回は手足と胴を滑らかにしていきます。
作業ファイルについて
前回終了時の作業ファイルが下のリンク先からダウンロードできます。ご利用ください。
※Webブラウザーによってダウンロードがブロックされる場合がありますが、右クリックメニューからファイルの保存を行い、警告が表示されても[継続]などの項目を選択して保存してください。
腕をスムーズにする
腕をなめらかに、先端に向かって細くなるよう変形します。
いくつか方法はありますが、ここでは[頂点をスムーズに]ツールで変形してみます。
- 3Dビューポート左上のアイコンで[頂点選択モード]に切り替えます(下図)。
- ナビゲーションギズモの「薄い緑」(-Y)をクリックして「フロントビュー」に変更します。
- ドラッグで腕の頂点(下図)を囲んで選択します。
ツールバーの下の方にある[スムーズ]ツールをクリックし、ハンドルをドラッグします。
ハンドルをドラッグした距離に応じ、長さが短くなり、丸太のように均一に丸くなっていきます。この距離は後述の[スムージング]パラメーターにも反映されます。
腕の長さが変わってしまうのを防ぎたいのと、肩と先端で太さを変えたいので、少し調整します。
- 左下に現れる[> 頂点をスムーズに]バーをクリックして[最後の操作を調整]パネルを開きます。
- [X軸]をOFFにします。
- [スムージング]で変化を、[リピート]で効果の強さを調整します。
筆者は[スムージング]を「1.0」、[リピート]を「4」にしてみました。ちなみに前回の記事の最後にループカットしなかった場合は、結果が変わります。
脚のスムージング
同様に、脚もスムージングします。あとで調整するので、直接右クリックから実行します。
画面の移動は3Dビューポート右上の[ビューギズモ]の「手のひら」アイコンで行います。忘れた方は下図を参照してください。
- ドラッグで脚の部分(下図)を囲んで選択します。
- 今度は右クリックメニューから[頂点をスムーズに]を実行します。先ほどと同じくドラッグしてもかまいません。
再び左下の[最後の操作を調整]パネルで、今度は[X軸]をON、[Z軸]をOFFにし、[スムージング]と[リピート]を調整します。
筆者はこれも[スムージング]を「1.0」、[リピート]を「4」にしてみました。
胴体のスムージング
胴体もデフォルメキャラクターによくある、上半身が小さく、下半身がふっくらした形にしてみます。
- 左ドラッグで胴体部分(下図)を囲んで選択します。
- 脚同様、右クリックメニューから[頂点をスムーズに]を実行します。
[最後の操作を調整]パネルで、すべての軸をONにし、[スムージング]を「0.5」に、[リピート]を「4」に調整します。
プロポーショナル編集ツールによる変形
プロポーショナル編集ツールは、距離に応じて選択部分以外の部分も編集できるツールです。減衰パターンにより、なめらかに変形できるため、有機的なモデリングに便利です。
- 3Dビューポート左上で[面選択モード]にします(下図)。
- 3Dビューポート中央上の右側にある[プロポーショナル編集]ボタン(◎のアイコン、下図参照)をクリックします。
- [ナビゲーションギズモ]かホイールドラッグで画面を斜め上から見たビューに変更します。
- 腰の面(下図)の縦の辺の上にマウスカーソルを置き、[Alt]+左クリックして「面ループ」を選択します。
[トランスフォーム]ツールに切り替え、変形していきます。
まずは「赤の矢印」を右にドラッグして左右のサイズを広げます。通常は[スケール]ツールを使用しますが、[ミラー]モディファイアーで片面のみの変形を行っているためです。
・移動時に「灰色の円」(下図)が表示されます。これは影響範囲を示す物で、ドラッグ中にマウスホイールで拡大縮小できます。うまく胴体の範囲に合わせてください。
次に「緑の立方体」を後ろ(右上)にドラッグし、前後を広げます。見づらいようなら、「ナビゲーションギズモ」などで画面を操作しつつ作業してください。
お疲れさまでした。ファイルを保存して休憩しましょう。
終わりに
次回はいよいよ頭部の作成に入ります。今回はスムーズツールに頼りっぱなしでしたが、次回はもう少し色々する予定です。
ではまた。