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【Excel】「¥」マークや桁区切りの「,」が消せない!エクセルで数値の書式を解除する方法

「¥」マークや桁区切りの「,」が消えない!

 普段のExcel業務の中で、他人から受け取った売上記録などの金額や数量を表す欄に、「¥」マーク(①)や桁区切りの「,」(カンマ)(②)が付けられていることって多いですよね。

 これらの「¥」マークや桁区切りの「,」を消したいと思った時に、消し方がわからず困った経験はありませんか? そこで今回は、「¥」マークや桁区切りの「,」などの書式を解除する方法について解説します。

[通貨表示形式]や[桁区切りスタイル]を再度クリックしても元に戻せない!

 先ほどの「売上記録」の例で表示されていた「¥」マークや桁区切りの「,」は、実際にセルに入力されているわけではなく、見かけ上、これらのマークが表示されるような設定がされています。例えば、「¥」マークを表示したい場合は、適用したいセル(またはセル範囲)を選択した状態で、[ホーム]タブ(①)→[通貨表示形式](②)をクリックすると表示できます(なお、[通貨表示形式]を選択すると、自動的に桁区切りの「,」も同時に表示されるようになります)。

 桁区切りの「,」だけを表示したい場合は、適用したいセル(またはセル範囲)をクリックした状態で[ホーム]タブ(③)→[桁区切りスタイル](④)をクリックすると表示できます。

 では、これらのマークを削除して、ただの数値のみの表示に戻したい時はどうしたらよいでしょうか。再度、[通貨表示形式]ボタンや[桁区切りスタイル]ボタンを押しても元には戻りません。では、どのようにすればこれらのマークを消せるのか、その方法を見ていきましょう。

「¥」マークや桁区切りの「,」を取り除くには

 「¥」マークや桁区切りの「,」を外す操作を行う前に、[ホーム]タブ(①)にある[数値の書式]欄(②)に着目してみましょう。

 例えば、セルC3(③)を選択した状態で[数値の書式]欄を見てみると、[通貨](④)と表示されます。これは、このセルに通貨スタイルの書式が設定されているということです(ちなみに、[標準]と表示される場合は、セルに何も書式がされていないという意味です)。

 したがって、ここで設定されている通貨スタイルの書式を標準スタイルに変更すれば、「¥」マークや桁区切りの「,」を取り除くことができるというわけです。

 ではやってみましょう。標準スタイルに戻したいセル範囲(ここではセル範囲C3:C10)(⑤)を選択し、[数値の書式]の右横にある矢印(⑥)をクリックして表示されるメニューから[標準](⑦)を選択します。

 「¥」マークと桁区切りの「,」が取り除かれ、ただの数値に戻りましたね(⑧)。

 D列の[数値]欄やE列の[売上金額]欄に対しても同様の操作をしてみると、「¥」マークや桁区切りの「,」が解除されます(⑨)。

 今回の例のような通貨スタイルの書式に限らず、セルやセル範囲に書式を設定したけれども、元に戻したくなったという場合は、この方法で書式を解除することができます。いったんリセットしたい時など、ぜひこの方法を使ってみてくださいね。

日付スタイルの書式を標準に変更すると…

 ただし、日付スタイルの書式が設定されている場合は注意が必要です。試しに、日付スタイルが設定されているA列の[日付]欄の書式を[標準]にしてみましょう。対象のセル範囲A3:A10(①)を選択し、[数値の書式]の右横にある矢印(②)をクリックして表示されるメニューから[標準](③)を選択します。

 すると、日付が予期せぬ数値に変換されてしまいました(④)。これらの値は「シリアル値」といい、Excelが時刻データや日付データを表す際に使用している値です。

 シリアル値に変換されてしまった場合は、[数値の書式]の右横にある矢印(⑤)をクリックして表示されるメニューから[短い日付形式](⑥)を選択すると、日付形式に戻すことができます(もちろん、クイックアクセスツールバーにある[戻る]ボタンを押すことで元に戻すこともできます)。

 ちなみにこのメニューで[長い日付形式]を選択すると、「2018年10月15日」というような形式で日付が表示されます。

数値の書式をリセットしたい時は[標準]を適用しよう

 今回は、「¥」マークや桁区切りの「,」のように、数値に書式が設定されている時、これらの書式を解除する方法について解説しました。[ホーム]タブの[数値]グループにあるさまざまな書式は便利ですが、元に戻す方法がわからずに困った経験のある人は案外多いのではないでしょうか。一度リセットしたい時には[標準]を選択することをぜひ覚えておいてくださいね。

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