いまさら聞けないExcelの使い方講座
【Excel】異動や席替えにもラクラク対応!エクセルで座席表のレイアウトを自在に変更するテクニック
2018年10月17日 06:55
異動や席替えのたびに名簿と座席表を更新するのが面倒!
Excelは名簿や座席表の作成に便利ですよね。実際に普段の業務の中で、Excelを使って名簿や座席表を作っている読者も少なくないと思います。
ただ、異動が多い部署などで名簿や座席表の管理を担当していると、書き換えが頻繁に発生して面倒に感じることもあるでしょう。席替えをした時や、室内の机のレイアウトを変更した時の座席表の更新も大変ですよね。
名簿を修正したら座席表の名前も自動で修正されるようになっていて、レイアウトも自由に変更できる座席表をExcelで作れたら、便利だと思いませんか? 今回は、Excelのテキストボックスを活用して、異動や席替え時の書き換えが簡単な座席表を作成するテクニックを解説します。
テキストボックスとセルをセル参照でリンクさせる
Excelで「総務部社員名簿・座席表」シートを作成しているとします。今は、社員名簿の部分(①)だけがシートに入力されています。現在入力されている名簿の右側のスペースに、名簿に入力された氏名が自動で反映される座席表を作ってみましょう。
まず、社員の氏名を入力するための枠を作ります。この時、あとで自由に動かせるように、セルに直接入力するのではなくテキストボックスを使います。[挿入]タブ(②)→[図形](③)→[テキストボックス(横書き)](④)をクリックします。
マウスポインターの形が変わるので、シート上の任意の場所でドラッグ(⑤)して、テキストボックスを挿入します。テキストボックスの位置や大きさは後で変えることができます。
テキストボックスが挿入されました(⑥)。この状態のままテキストを入力することもできますが、ここでは入力しないことがポイントです。テキストボックスが挿入された直後に数式バーをクリックし、「=B3」(⑦)と入力して、[Enter]キーを押します(⑧)。
すると、セルB3に入力されている名前(⑨)が、先ほど挿入したテキストボックス内に自動で表示されます(⑩)。このように、テキストボックスを挿入した直後に数式バーにセル参照を入力することによって、テキストボックスにもほかのセルの内容を表示させることができるのです。一方、テキストボックスに直接セル参照を入力しても、テキストボックス内には「=B3」などの数式が表示されるだけで、セルを参照させることはできません。
テキストボックスの枠線の色や文字の配置を変更する
このままの状態では、氏名がテキストボックスの左上にあって、「いかにもテキストボックスです」という感じで座席表らしくないですよね。先ほどテキストボックスを[図形]から挿入したことからもわかるように、テキストボックスも図形の一種なので、ほかの図形と同じように枠線の色や文字の配置などの書式設定を変更できます。
先ほど挿入したテキストボックスの枠線の色を黒にし、氏名が枠の中心に表示されるように変更してみましょう。テキストボックスの上で右クリック(①)し、表示されるメニューから[図形の書式設定](②)をクリックします。
画面右側に、[図形の書式設定]作業ウィンドウが表示されます。[図形のオプション](③)→[塗りつぶしと線](④)→[線](⑤)→[線(単色)](⑥)をクリックし、[色]欄の右側に表示されているアイコン(⑦)をクリックして表示される色のメニューから、枠に付けたい色(⑧)を選択します。ここでは黒色を選択したので、テキストボックスの枠線の色が黒になります。
続いて、文字をテキストボックスの中心に配置します。[文字のオプション](⑨)→[テキストボックス](⑩)をクリックし、[垂直方向の配置]の右側の欄にある[▼](⑪)をクリックして表示されるメニューから[中心](⑫)をクリックします。
テキストボックスの中心に氏名が配置されました(⑬)。画面右側の[×](⑭)をクリックして作業ウィンドウを閉じます。
テキストボックスをコピペ・修正して管理がラクな座席表を仕上げる
ここまで、操作が多く、本当に効率がいい方法なのか疑問に思った読者もいるかもしれません。でも、ここまで作ってしまえばあとの作業はとても簡単です。あとは、先ほど作ったテキストボックスを人数分コピペして、数式バーに入力したセル参照を修正するだけでいいのです。
先ほど挿入したテキストボックスをクリックして選択し、[Ctrl]+[C]キー→[Ctrl]+[V]キーを押してコピペします(①)。
数式バーに入力されているセル参照を「=B4」(②)に修正し、[Enter]キーを押します(③)。すると、テキストボックスに表示される氏名が、セルB4に入力されている氏名(④)に自動で修正されます(⑤)。名簿と座席表の枠がリンクするようになったというわけです。
社員の数だけテキストボックスのコピペとセル参照の修正を繰り返し、座席の配置に合わせてテキストボックスを移動させれば、座席表があっという間に完成します(⑥)。
部内の誰かが別部署に異動すると、入れ替わりで異動してきた社員が空いた席を使う場合が多いですよね。この座席表は名簿とリンクしていますから、名簿上で異動した社員の氏名が入力されていたセルを修正すれば、座席表も自動で修正されます。例えば、セルB6に氏名が入力されていた「相川美智代」さんが異動したとして、新しく異動してきた「内海祥子」さんの氏名を新たにセルB6に入力(⑦)すると、以前は「相川美智代」さんが座っていた座席の位置に「内海祥子」さんの氏名が自動で表示されます(⑧)。
室内の机のレイアウトが変更された時も、テキストボックスをドラッグして並べ替える(⑨)だけでいいので、座席表の管理がとてもラクになりますよ。
テキストボックスを使えば座席表の管理がずっとラクになる!
今回は、Excelのテキストボックスにセル参照を入力して、名簿とリンクした座席表を作成するテクニックを解説しました。ちょっとしたテクニックを使うだけで、簡単に名簿とテキストボックスをリンクさせられることがおわかりいただけたのではないでしょうか。
これまで、セルの大きさを調整したり罫線を付けたりして一生懸命座席表を作っていた方も、このテクニックを使えば座席表の管理がこれまでよりもずっとラクになります。
このテクニックは、座席表のほかにも、時間割やToDoリストの作成など、いろいろなことに応用できますよ。今回の記事の内容を、業務のいろいろな場面でぜひ役立ててくださいね!
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