いまさら聞けないExcelの使い方講座

【Excel】セルをコピー・削除すると罫線の設定し直しが煩雑すぎ! 効率的な作業方法

[枠なし]で罫線を削除した後に、罫線を設定し直していませんか?

罫線を繰り返し設定するのは時間の無駄

 きれいに罫線を引いて体裁を整えた表がありますよね。しかし、後から行や列の追加・削除をすると、上下左右の余計な箇所に罫線が引かれてしまったので消去、逆に消去しすぎたので、罫線を再設定といった操作を繰り返してはいませんか?

 セルに対して[上罫線]、[下罫線]、[右罫線]、[左罫線]と分けて設定できるのですが、意識している人は少ないでしょう。

[上罫線]、[下罫線]、[右罫線]、[左罫線]を意識して使い分けている人は少ないですよね?

 以下の例では、セルA1に[下罫線]、セルB2に[上罫線]が設定されています。見た目に違いはありませんよね。オートフィルでコピーして、違いを確かめてみましょう。

セルA1に[下罫線]、セルB2に[上罫線]が設定されていますが、見た目の違いはありません
セルA2~B2を選択して、オートフィルでコピーすると(①)
[上罫線]が設定されていたセルB2の罫線がコピーされてしまいました(②)

 例えば、1行目を表の見出しにしていて、2行目の数式をコピーしたら、罫線までコピーされてしまうのはなぜ?と疑問に思っていた方、罫線の設定方法が原因です。列方向の[右罫線]と[左罫線]でも同様の現象は起こります。

 この後、引かれてしまった罫線を消去する手間が発生するわけですが、既存の表は事前に対策することも難しいため、対処法を覚えておくと便利です。今回は、このような小さいストレスを回避する罫線のテクニックを紹介します。

余計な罫線のみをスマートに消去する

 例えば、データを追記することを見込んで、広めに罫線を設定しておくことがありますよね。[枠なし]で余計な罫線を消去した結果、必要な罫線まで消えてしまい、引き直すはめになったことがありませんか?

余計な罫線を消去するために、セル範囲を選択して[枠なし]を選択します
最終行の罫線も消去されてしまいました

 このような状況では、セル範囲を選択してから[Shift]+[Ctrl]+[∖](バックスラッシュ)キーを押すのが正解です。余計な罫線のみを消去できます。

余計な罫線のみを消去するには、[Shift]+[Ctrl]+[∖]キーを押します
セル範囲を選択して、[Shift]+[Ctrl]+[∖]キーを押します(③)
余計な罫線のみが消去されて、表の最終行の罫線は残ります(④)

 このテクニックは空白列や空白行を挿入する場合にも便利です。以下は、空白列の挿入後に横方向の罫線のみを消去し、縦方向の罫線は残したい状況です。迷わず、[Shift]+[Ctrl]+[∖]キーを押しましょう。

セル範囲を選択して、[Shift]+[Ctrl]+[∖]キーを押します(⑤)
横方向の罫線が消去されて、縦方向の罫線は残っています(⑥)

 [枠なし]を選択してから、[右罫線]、[左罫線]と設定するより圧倒的に楽ですよね。

[書式のコピー/貼り付け]ボタンはダブルクリックして連続コピーする

 特定のセルを強調するために、罫線の太さや色が変更されていることもありますよね。セルの塗りつぶし色やフォントの色と違い、カスタマイズされた罫線を他のセルに適用するのは手間がかかります。

セルF4は、赤い罫線が設定されています
セルF4を選択して[Ctrl]+[1]キーを押すと(⑦)、設定を確認できますが、設定内容を覚えて、他のセルに適用するのは手間がかかりますよね

 書式のコピー機能を活用しましょう。1箇所にコピーする場合は“クリック”、連続してコピーしたい場合は“ダブルクリック”が便利です。

セルF4を選択して(⑧)、[書式のコピー/貼り付け](⑨)をダブルクリックします
マウスポインターの形が変わるので、書式を貼り付けたいセルをクリックします(⑩)
続けて書式を設定したいセルをクリックします(⑪)
設定できたら[Esc]キーを押して(⑫)、書式のコピーを終了します

 なお、さらに細かく罫線をカスタマイズしたい場合は、[罫線の作成]を使って、1本ずつ罫線を引くことも可能です。詳しくは、こちらの記事で紹介しています。

[罫線の色]と[罫線のスタイル]を設定したうえで、[罫線の作成](⑬)を選択します
マウスポインターが鉛筆の形に変わって、罫線を1本ずつ引けるようになります。終了するときは[Esc]キーを押します。