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2×2のパネルを繋ぎ、分け、重ね……物語を紡ぐパズル・アドベンチャー「Gorogoa」
クリックとドラッグだけで操作し、適切な組み合わせで絵が動き出す独特の操作感
2022年1月21日 11:02
今回紹介するのは、パズルゲーム「Gorogoa」（ゴロゴア）。2×2の正方形タイル上でパネルを動かし、絵をつないだり重ねたりしてパズルを作り上げていく。
ゲームをスタートすると、正方形のパネルの中に描かれた街の中に、幾何学模様で描いた巨大な生物のようなものが現れる。パネルの左下にマイナスのマークが現れるのでクリックしてみると、カメラを引くように映像が家の中へと移り、家から見ていた少年が本を開いて調べ始める。
何ページかめくったところで、外の生物と似た絵が見つかる。その絵をクリックすると映像が絵にズームする。さらに絵の中にある5色のマークと器のようなものをクリックして再びズーム。するとパネル下に出るマイナスのマークをクリックすると、少年がこの器とマークを覚えたようで、パネルから歩いてフェードアウトしていく。
ここから画面が2×2のパネルに変化。パネルをドラッグすると動かせるのだが、パネル全体ではなく、窓枠だけが動く。その窓枠のパネルを別のタイル上に動かし、パネル右下のマイナスのマークを押す。すると家の中の映像に移り……といった感じに、パネルの映像を切り替えながら物語を進めていく。
文字で説明するとどうにも難解なので、序盤のゲーム内容を動画で見ていただきたい。説明を放棄するつもりはないが、本作に関しては映像を見てもらうほうが圧倒的にわかりやすい。
本作はパズルゲームとして3点のユニークさがある。1つはパネル内の映像が動くこと。パネルを操作して適切な組み合わせになると、映像が動き出し、物語が進んでいく。適切な組み合わせになるまでは映像は止まったままなので、その組み合わせを見つけることが本作のパズル要素となっている。
2つ目は、操作がクリックとパネルを動かすことに限られている点。パネルの特定の位置をクリックすることで映像が寄ったり、シーンが移動したりする。また2つのパネルを上下や左右に配置すると、映像が繋がって動き出すこともある。それ以外の操作はできず、操作方法はかなりシンプルだ。
3つ目は非言語のストーリー性。ゲームの本編には文字や音声の情報がなく、絵と映像の変化だけで物語が進んでいく。絵の中にはパズルを解くヒントになるものもあるが、それも文字ではなく絵で示されている。特定の言語に依存することなく、世界中の誰もが1つのプログラムで遊べる内容だ。なおオプションメニューに関してはローカライズされている。
あとはパズルを解いていき、最初に見た生物の謎を解いていくだけ。独特な操作感さえ理解すれば、あとはスムーズに進められる……と思いきや、物語が進むと登場人物も増え、パズル要素も組み合わせがどんどん増えて、難易度がぐっと高まる。
ある要素に対して組み合わせられそうなものがいくつも出てきて、パネルを動かして重ねたり、ズームしたり引いてみたり、パネルの配置を入れ替えてみたり。いくら考えてもわからなくて、できそうなことを総当たりでやっていると、30年以上前に遊んだファミコン時代のテキストアドベンチャーを遊んでいるのと似た、掴みどころのない謎解き感が出てくる。
見た目によらず決して簡単ではないゲームだが、パズルの新しい仕掛けを見つけたり、パズルが綺麗にはまって映像が動き出したりした時はたまらなく気持ちいい。難しいながらも「もうちょっとで何かが動きそう」とプレイヤーに感じさせるゲームデザインや、映像だけで物語を成立させる演出は見事。ありそうでなかった独創的なゲームに仕上がっている。
なお本稿執筆時点で、本作にはタイトル画面で止まってしまいゲームが動かない不具合が確認されている。不具合を回避するには、Windowsの言語の設定を「English （United States）」に変更してサインインし直し、本作を起動する。タイトル画面で止まらずゲームが進んだら、ゲーム側の言語設定を日本語に切り替えてからゲームを閉じ、Windowsの言語の設定を日本語に戻してサインインし直す。これでその後は問題なく動作するようだ。
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