杜のVR部

第75回

童心に返って工作×パズルゲームを「Fantastic Contraption」で楽しむ!実況解説動画付き

VRで手を動かす楽しさと、みんなで楽しめるパーティ要素

 VRで体験している人も楽しめて、周りでその様子を見ている人とも楽しめる。そんなパーティゲームのようなVRゲームがHTC Vive向けに登場している。今回、紹介するのは「Fantastic Contraption」だ。

 この「Fantastic Contraption」は第73回、第74回でとりあげた2作品と同様、HTC Viveを予約購入するとダウンロードが可能になるタイトルだ。3作とも、誰でも楽しめるVRならではの作品に仕上がっており、その他のコンテンツと比べても一段とクオリティが高い。

色々な道具を組み合わせていこう

 「Fantastic Contraption」は一言で形容しにくいパズルゲームだ。各ステージにはピンク色のゾーンと手元にピンク色の玉がある。プレイヤーは様々な道具を組み合わせてオブジェを工作し、この玉をゴールであるピンク色のゾーンにもっていくと目標達成となりクリアだ。

ピンク色のゾーンに玉を連れて行こう

 プレイヤーがいるスタート地点では時間が止まっている。車輪のように回転する筒や棒など道具を組み合わせていく。コントローラーのタッチパッドを押し込むと時間が動き出し、作ったオブジェが動き始める。最初は意味がわからないが、試しにオブジェを作って動かしてみると、実際にどのように動くのかがわかり、どのようなオブジェを作ればいいかがわかってくる。

道具を組み合わせて工作する。道具はネコの背中に刺さっているので次々取っていこう
組み合わせはプレイヤー次第。何度も試行錯誤しながらゴールに辿り着くオブジェを作ろう

 道具を組み合わせるというゲームの特性上、レゴのように考えながら試行錯誤を繰り返しながら一つのオブジェを作り上げることになる。特に“これならどうかな”あっ、だめだ”じゃあこうしよう”といった試行錯誤を、VRの中で実際に手と足を動かしながら行うこの繰り返しの作業が地味に楽しい。

 ステージは50程度用意されており、千差万別。筆者はプレイしながら、Valve社のゲーム“ポータル”シリーズを思い出した。パズルで同じ組み合わせをとにかく何度も何度も繰り返すというのはゲームならではであり、それをVRで実際に身体を動かしながら体験できるというのはまさにゲームの正統進化とも言える。

メニュー画面には各ステージがジオラマのように広がる

周りで見ていても楽しめるパーティ要素

 このゲームの醍醐味はプレイヤーの試行錯誤だけにとどまらない。実はこのゲームは“周りで様子を見ている人たち”も楽しめるゲームだ。

 PCのモニターには、プレイヤーが建造を進めている様子が映し出されている。それを見ている家族や友人は、“ここはこうしたほうがいい”などのアドバイスをあげることも、時間を動かす瞬間、プレイヤーと一緒に“いけるか…!?”といったワクワク感、そしてゴール達成をしたときの喜びを共有することもできる。

ゴールに近づく緊張の瞬間。ギャラリーも息を呑む一体感だ

 このゲームは他のVRゲームと異なり、公式動画などでも“一緒に遊ぶ”をコンセプトにしていることが伺える。たとえば、すでにある棒をさらに増やしたい時、ネコに頼るのではなくリュックサックから取り出すように肩の後ろから道具を増やせたり、現実でもできそうだができない面白さが散りばめられている。

 「Tilt Brush」、「Job Simulator」と並び、HTC Viveでは要チェックのゲームの一つだ。

「Fantastic Contraption」実況解説動画
筆者が「Fantastic Contraption」をプレイする様子と視界を合わせて動画化した

ソフトウェア情報

「Fantastic Contraption」
【メーカー】
Northway Games
【対応OS】
Windows 7以降
【対応ハードウェア】
HTC Vive
【ソフト種別】
ダウンロード販売 3,980円
【バージョン】
1.0.8(16/04/21)

評価PCスペック(参考)

マウスコンピューター G-Tune NEXTGEAR-NOTE i71000SA2
【CPU】
インテル Core i7-6700K プロセッサー(4コア/4.00GHz/TB時最大4.20GHz/8MBスマートキャッシュ/HT対応)
【メモリ】
16GB(8GB×2/デュアルチャネル)
【グラフィックボード】
GeForce GTX 980(8GB)
【fps】
90fps