残業を減らす!Officeテクニック

Excelでファンクションキーを使って3倍速い操作を実現! [F2][F4][F12]キーは覚えておいて損なし

覚えておきたいExcelのファンクションキー3選

 ショートカットキーの代表格は[Ctrl]キーとの組み合わせを連想しますよね。[Ctrl]+[S]で保存、[C]・[X]・[V]キーでコピー・切り取り・貼り付けのほか、[Z]キー(取り消し)や[Y]キー(やり直し)もあります。

 これらはお馴染みだと思いますが、[Ctrl]キーと“組み合わせない”ショートカットキーは使っていますか? キーボードの画面上部にある「ファンクションキー」です。1つのキーを押すだけで、かなりの手間が省けます。

実は、キーボード上部の「ファンクションキー」に注目。特に[F2]・[F4]・[F12]キーはおすすめ

 [F1]~[F12]と並んでいますが、覚えておくべきは[F2]・[F4]・[F12]の3つだけ。何となくクリックしていたマウス操作が劇的に減るはずです。ちなみに[F1]キーでヘルプが起動するのが嫌。という人は過去の記事を参考にしてください。

[F2]キーで編集モードに切り替える

編集モードのキャンセルは[Esc]キー

 セルの内容を編集するときにダブルクリックしていませんか? 間違いではありませんが、あまり効率的ではありません。例えば、住所が入力されたセルから番地を削除したいとしましょう。セルをダブルクリックすると……、

セルD2に入力されていた住所から番地を削除する目的でセルをダブルクリックする
マウスポインターのあった位置にカーソルが表示される

 ダブルクリックした時のマウスポインターの位置にカーソルが表示されてしまいます。その後、矢印キーを連打してカーソルを移動して削除といった操作になりますよね。[F2]キーを使って“編集モード”に切り替えることをおすすめします。セルの末尾にカーソルが表示されます。

セルD2を選択して[F2]キーを押す
セルの末尾にカーソルが表示されて、すぐに編集できるようになる

 間違えて編集モードに切り替えた場合は[Esc]キーを押して編集モードをキャンセルします。

間違えて隣のセルを編集モードに切り替えてしまった場合は[Esc]キーを押す
編集モードがキャンセルされて、セルを選択できる状態になる

あわせて覚えたい[↑]キー

 [F2]キーで編集モードに切り替えた場合、カーソルが末尾に表示されます。編集したいのは前のほうなんだけど?というケースでは[F2]キーに続けて、[↑]キーを押すテクニックがおすすめです。一瞬でカーソルが先頭に移動します。

[F2]キーを押して編集モードに切り替えた直後の状態。カーソルが末尾に表示されている
一瞬でカーソルが先頭に移動する

[F4]キーの2つの効能

直前の操作をくり返す

 [F4]キーを押すことで、直前の操作をくり返すことができます。行列の挿入やセルの塗りつぶしなどの操作を連続して行なう場合に便利です。

直前の操作として行を挿入する
行が挿入された。[F4]キーを押す
再び行が挿入された。さらに[F4]キーを押して、行の挿入をくり返せる

参照方式を切り替える

 [F4]キーは、セルの参照方式を切り替えることもできます。数式を入力する機会が多い人はご存じでしょう。数式中でセル範囲を指定する際に「A1:B30」といった記述は「相対参照」と呼ばれ、数式をコピーすると自動的にセル参照がずれます。一方、「$A$1:$B$30」は「絶対参照」と呼ばれ、コピー時にセル参照はずれません。

 コピー時にセル参照が“ずれてほしくない”数式は多々あります。例えば、以下のXLOOKUPの数式。このまま下方向にコピーすると、参照先の商品コード(F2:F6)と単価(H2:H6)がずれて、エラーになってしまいます。

参照先の商品コード(F2:F6)と単価(H2:H6)が相対参照で指定されている
数式をコピーするとエラーになってしまう

 商品コードと単価は“絶対に”参照してほしいわけです。絶対参照にするために「$」を直接入力する必要はありません。セル参照にカーソルを合わせて[F4]キーを押します。

セル参照にカーソルを合わせて[F4]キーを押す。「F2:F6」を選択して[F4]キーを押しても構わない
絶対参照に切り替わった。カーソルを移動して、ほかのセル参照も切り替えておく

 なお、続けて[F4]キーを押すと、「$F$2」→「F$2」→「$F2」→「F2」のようにループして切り替わります。「F$2」や「$F2」は「複合参照」と呼ばれ、行や列のみを固定する参照方法です。

[F12]キーで保存時のストレスを軽減

 新しく作成したファイルを保存する場合、[Ctrl]+[S]キーはおすすめしません。保存場所の選択に手間取ることがほとんどです。[F12]キーを押して、任意に保存場所を指定できる[名前を付けて保存]ダイアログボックスを呼び出しましょう。

新しいファイルを保存する時に[Ctrl]+[S]キーを押すと、簡易的なダイアログボックスが表示されて、保存場所の指定に手間取る
新規ファイルの保存時は迷わず[F12]キーを押そう
[名前を付けて保存]ダイアログボックスが表示される