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パワポ標準の矢印がしっくりこない!? フリー素材を探す前に試したいワザ5選

覚えておきたいパワポの矢印ワザ5選

 PowerPointのスライドで「矢印」を利用する機会は多いですよね。[挿入]タブにある[図形]ボタンから挿入することが多いのではないでしょうか。普通の矢印は[矢印:右]や[矢印:下]、細めの矢印なら[線矢印]で挿入できます。ただ、ごく普通の矢印で使い勝手はいいものの、代わり映えしませんよね。

[図形:右]と[線矢印]から挿入した矢印の例

 [矢印:右]や[矢印:下]は黄色のハンドルをドラッグして変形、[線矢印]は線の太さや矢の形を変更するといった工夫もできますが、限度があります。

[矢印:右]や[矢印:下]は黄色のハンドルをドラッグして変形可能。[線矢印]は太さや矢の形を変更できる

 もう少し気の利いた「矢印」が欲しい時はどうしましょう? 今回は、フリー素材を探す前にPowerPointだけで完結できる矢印のテクニックを5つ紹介します。

[アイコン]から「矢印」を検索する

 手軽に使いやすいのは[アイコン]の矢印です。「矢印」のキーワードにヒットするアイコンで、ほとんどのケースに対応できると思います。アイコンはSVG形式の画像ファイルなので、拡大しても線がギザギザになりません。

[挿入]タブの[アイコン]をクリックする
キーワードとして「矢印」と入力。使いたいアイコンを選択して[挿入]をクリックする
アイコンは拡大して利用できる

[SmartArt]を図形に変換する

 [SmartArt]に含まれる矢印を流用するテクニックです。[SmartArt]を“図形”に変換して、不要なテキストボックスなどを削除して矢印だけを取り出します。

[挿入]タブの[SmartArt]をクリックする
[手順]にある[降順プロセス]を選択して、[OK]をクリックする
[SmartArt]が挿入される
[SmartArtのデザイン]タブの[変換]-[図形に変換]をクリックする
図形に変換後はグループ化されている。[SmartArt]を変換した図形を右クリックして[グループ化]-[グループ解除]をクリックする
グループ化が解除された。矢印以外のテキストボックスや図形を削除する。[Shift]キーを押しながら矢印の図形をクリックすると効率的
[回転]や[反転]を使えば、棒グラフと組み合わせられそうな上向きの矢印になる

[円弧]を矢印に変更する

 ぐるっと回る矢印は[円弧]を利用します。[Ctrl]キーを押しながらドラッグすると縦横比を保ったまま描画できます。先端を矢の形に変更するだけです。

[挿入]タブの[図形]-[円弧]をクリックする
[Ctrl]キーを押しながらドラッグする。挿入時は円の1/4しか描画されないが問題ない
黄色のハンドルを“の”の字を描くようにドラッグ
[図形の書式]タブの[図形の枠線]から矢印の種類を選択する
ぐるっと回る矢印を挿入できた

[アーチ]と[二等辺三角形]を組み合わせる

 循環を意味する矢印を作成するには[アーチ]が便利です。縦横比が崩れないように、[Ctrl]キーを押しながらドラッグします。ここでは1/2の循環矢印を作成しますが、1/4、1/6などでも同じ考え方で作図できます。

[挿入]タブの[図形]-[アーチ]をクリックする
[Ctrl]キーを押しながらドラッグする。挿入時は円の半分しか描画されないが問題ない。黄色のハンドルをドラッグして太さを調整できる
[二等辺三角形]を組み合わせた状態。[枠線なし]に設定してある
[アーチ]と[二等辺三角形]をコピーして、上下・左右に反転した

[楕円]と[アーチ]を結合する

 任意の形の矢印を作成する場合、[頂点の編集]を使うと苦戦するはずです。[図形の結合]の機能を使ってみてください。[アーチ]と[楕円]を組み合わせるだけで、いろいろなバリエーションを作れます。

[アーチ]と[楕円]を挿入した状態。[楕円]は[Ctrl]キーを押しながらドラッグすると真円になる
2つの図形が重なるように配置する。[アーチ]の選択後(①)に[楕円](②)を選択する
[図形の書式]タブの[図形の結合]-[単純型抜き]を選択する
[アーチ]と[楕円]が重なっている部分が切り抜かれた
[二等辺三角形]と組み合わせて矢印にする