Windowsにまず入れる定番無料アプリ -2018年版-

PDFファイルの編集には定番の「PDF-XChange Viewer」

軽快に動作するPDFビューワー。コメントの追加や図形の描画も可能

 Windows 10の提供が開始されてもう3年目。新調したWindows 10搭載のパソコンにも慣れている方も多いだろう。Windows 10の標準機能は豊富で、さまざまな新機能もアップデートで追加される。しかし、Windowsには標準機能よりも快適に使えるフリーソフトも数多く公開されている。パソコンの普段使いに少し不便を感じている方も、もっと自分仕様にカスタマイズしたい方も、フリーソフトの導入を検討してみてはいかがだろうか。本連載では「Windows 10」で“使える”フリーソフトを厳選。機能だけでなくあわせて紹介する利用シーンも参考にして欲しい。

無料でコメントの追加や図形の描画も可能

 PDFファイルを閲覧できるフリーソフトは数々あるが、テキストの追加や、矢印や図形の描画などの“編集作業”ができるものは少ない。PDFファイルを編集したいなら定番の「PDF-XChange Viewer」だ。軽快に動作し、自分好みにカスタマイズできて使い勝手がいい。複数のファイルは1つのウィンドウ内に複数のタブとして開かれ、切り替えて表示できる。すべてのタブをサムネイル表示することも可能だ。もちろん、表示領域の拡大・縮小、文字検索、印刷などのPDFビューワーとしての基本機能は十分に備えている。

「PDF-XChange Viewer」

テキストボックスや図形、コメントなどを追加できる編集機能

 まず、一番気になる“編集”機能について紹介しよう。テキストボックスは矩形と矢印付きが基本。線の色や太さ、塗りつぶしなどをプロパティ画面で任意に設定できる。図形は四角形のほか、円や多角形、雲形などから選択できる。囲みと塗りつぶしのない“タイプライター”機能と組み合わせれば、特定の箇所を強調したい時に役立つ。

 コメントの追加には“コメントツール”を使う。ツールを持ち替えなくても、任意の場所で右クリック→[コメントの追加]ですばやくコメントを追加できるのは助かる。そのほか、蛍光ペンでの強調や取消線、下線、スタンプの追加も可能だ。「PDF-XChange Viewer」では、これらの編集結果を含めて上書き保存、または別名保存することが可能だ。

コメントやテキストボックス、図形の追加など、基本的な編集操作が可能だ
テキストボックスの外観はプロパティ画面で変更できる

柔軟なカスタマイズ機能

 ユーザーインターフェイスを自分好みにカスタマイズできるのも「PDF-XChange Viewer」のメリットだろう。ツールバーの任意の位置で右クリックして[カスタマイズ]を選択、[カスタマイズ]ダイアログボックスで必要な機能を取捨選択できる。

ツールバー単位での追加・削除のほか、コマンドを選択することもできる

OCR機能も搭載

 また、OCR機能も見逃せない。[ドキュメント]-[ページをOCR解析]を選択すれば、OCRで文字解析が可能だ。解析する言語を追加したい場合は、[ページのOCR解析]ダイアログボックスから[他の言語]を選択する。

スキャンしたドキュメントなどのOCR解析が可能だ。言語パックは無料で追加することができる

現在は上位互換の「PDF-XChange Editor」に置き換えられている

 残念ながらページの抽出や入れ替えなどの機能は搭載されていない。また、最新版の「PDF-XChange Viewer」(v2.5.317)で開発は打ち切られ、上位互換の「PDF-XChange Editor」に置き換えられている。なお、さらに高度な編集機能を使いたい場合は43.50米ドルのライセンス購入が必要になる。