やじうまの杜

「全国Q地図」がアツい ~全国の橋・トンネルの名称や完成年などの情報を網羅!

歩道橋や門型の道路標識・道路情報提供装置などまでカバー

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「全国Q地図」

 全国の道路法上の道路にある、ほぼすべての橋梁(2m以上)やトンネルなどを網羅したというすごいオンライン地図が“Twitter”で話題です。

 この「全国Q地図」は地図を愛する有志が地理院地図のソースコードを利用し、趣味で運用しているWebサイトなのだそう。地図は全部で6種類で、歩道橋や門型の道路標識・道路情報提供装置などまでカバーしているのだそうです。

 残念ながら筆者は地図にはまったく疎いのですが、たとえば橋梁の地図であれば名称だけでなく完成年までわかるとのこと。何百年前に作られた古い橋を見つけることもできるそうなので、実際にやってみました。

 まずは、Webブラウザーで「全国橋梁マップ」を開きます。真っ赤な点がびっしりとプロットされた日本地図が表示されましたよね。左下の“選択中の地図”という欄を見ると、“淡色地図”の上に“2019年度 全国橋梁マップ”が重ねて表示されているのがわかります。これはペイントソフトのレイヤーのようになっており、透過率を調整したり、目玉アイコンをクリックして一時的にON/OFFすることができます。画面左上の地図タイプを変更すると、“淡色地図”を他の表示(航空写真や白地図)に切り替えられます。

真っ赤な点がびっしりとプロットされた日本地図が表示される

 今回は江戸時代から石造りのアーチ橋が数多く建設されたという長崎にスポットを当ててみたいと思います。画面上部の検索ボックスに“長崎市”などと入力して、長崎市市街に移動しましょう。

長崎市市街へジャンプ

 古い橋を見つけるには、“選択中の地図”欄の上にあるリストから“経年数(色分け)”を選び、レイヤーを追加します。すると、地図にさまざまな色の点が数字付きでプロットされます。色と数字の意味は、レイヤーの“i”アイコンをクリックすると確認可能です。

“経年数(色分け)”レイヤーを追加。地図にさまざまな色の点が数字付きでプロットされる

 このままでは少し見にくいので、“淡色地図”と“2019年度 全国橋梁マップ”のレイヤーを非表示にしてみました。点と数字だけのシンプルな画面になるはずです。

“淡色地図”と“2019年度 全国橋梁マップ”のレイヤーを非表示にした様子

 できて60年以上経つ古い橋は紫色でプロットされているそうですが、さすが長崎、なかなか多いですね。なかでも、ひときわ古いものが見つかりました。367年前の承応3年(徳川家綱の時代!)に建設されたという、その名も“古橋(ふるはし)”です。

367年前に建設されたという橋を発見!

 ポップアップのリンクをクリックすれば、ストリートビューでみることもできます。すっかり住宅街に溶け込んでいますが、350年以上昔の橋がまだ現役で使われているんですね……すごい。もっと古い橋もあるようなので、皆さんもぜひ探してみてくださいね。

ストリートビューで実際の様子をチェック

 同様にして、道路や構造物の建設年代を調べたりすることもできるようです。地図にも名前が載っていないあの橋の名前は? 近所にやたらボロいトンネルがあるけどいつ作られたものなんだろう……そんなとき、この地図の存在を思い出してください。きっと役に立つことでしょう。一定の条件を満たせば、スクリーンショットを共有しても問題ないということなので、ぜひ活用していただければと思います。

 なお、元のデータが間違っている(?)関係で、場所がずれていることもあるそうです。その場合は作者にフィードバックして、地図の改善に協力するとよいでしょう。