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Adobe、iPad版「Photoshop」アプリの提供を開始 ~Windows版「Adobe Fresco」も

iPad版「Illustrator」は2020年に発売

 米Adobe Systemsは10月4日(日本時間)、iPad版「Photoshop」アプリの提供を開始した。Windows版「Adobe Fresco」の提供開始や、iPad版「Illustrator」の開発計画もアナウンスされている。

iPad版「Photoshop」

 iPad版「Photoshop」アプリはタッチ操作“Apple Pencil”の利用を前提とした直感的なユーザーインターフェイスを備え、デスクトップでなくても画像の合成や写真の修正が可能。データは既存のPSD形式と完全に互換性があり、デスクトップ版とシームレスに連携させることができる。昨年10月に発表され、プレビュー公開されていたが、今回正式にリリースされた。

iPad版「Photoshop」

 「Photoshop」が含まれる“Adobe Creative Cloud”加入者であれば、どのプランでもiPad版「Photoshop」アプリをすぐに利用できる。“App Store”から購入することも可能で、30日間の無料体験が可能だ。

Windows版「Adobe Fresco」

 「Adobe Fresco」は、スタイラスとタッチデバイス向けに開発された新世代のお絵かきアプリ。機械学習技術“Adobe Sensei”を活用し、水彩画や油彩画の書き味を高い次元で再現しているのが特徴だ。この秋の初めにiPad版がリリースされていたが、今回Windowsデバイスでも利用できるようになった。初期バージョンはiPad版に比べるといくつかの機能が欠落しているが、今後のアップデートで実装されるという。

Windows版「Adobe Fresco」

 Windows版「Adobe Fresco」は現在、以下のデバイスで利用可能(最大10台まで)。ほとんどの“Adobe Creative Cloud”プランに含まれる。また、月額9.99米ドルでの単体利用や、無料で基本機能を試せるフリーミアム版も提供される。

  • Microsoft Surface Pro 4、5、6
  • Microsoft Surface Book 1、2
  • Microsoft Surface Studio 1、2
  • Microsoft Surface Go
  • Wacom MobileStudio Pro 13″、16″

 先日の新型“Surface”の発表イベントではARM CPUを搭載した“Surface Pro X”でも「Adobe Fresco」が実演されており、サポートが期待される。

iPad版「Illustrator」

 ベクターグラフィックデザインソフト「Illustrator」は30年にわたりこの分野のデファクトスタンダードとして君臨しているが、「Photoshop」に続き、とうとうタブレットへも移植される。ユーザーインターフェイスはタッチ操作を前提に一から構築されるが、他のデバイスとデータを共有したり、“Adobe Stock”や“Adobe Fonts”をはじめとする“Adobe Creative Cloud”ライブラリにもシームレスにアクセスできるという。

iPad版「Illustrator」

 iPad版「Illustrator」は、2020年に発売予定。現在、早期アクセスを受け付け中だ。