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「Microsoft Edge 88」でプライバシー＆セキュリティ関連の機能が大幅強化 ～パスワード生成に漏洩チェック
CookieやWebサイトの権限管理も手軽に
2021年1月22日 09:05
米Microsoftは1月21日（現地時間）、「Microsoft Edge 88」で導入されたプライバシーとセキュリティ関連の機能を発表した。パスワード生成機能やパスワードモニターが新たに追加されたほか、Cookieの管理などが改善されているという。
「Microsoft Edge 88」は同日よりロールアウトされており、自動更新機能を介して順次アップデートされる。
パスワードジェネレーター
推測されやすいパスワードを用いたり、他のWebサイトで使用しているパスワードを使いまわすのはセキュリティ上好ましくない。できれば、強力なパスワードを自動で生成してくれるパスワードジェネレーターを活用したいところだが、他のモダンブラウザーには当然のように搭載されているにもかかわらず、「Edge」への導入は遅れていた。
「Edge 88」には待望のパスワードジェネレーターが内蔵されており、アカウントを新規に作成する際、パスワードフィールドに推奨されるパスワードがドロップダウンで選択できる。選んだパスワードは「Edge」に保存されるので、覚えておく必要はない。このパスワードジェネレーターはパスワードを変更するときにも利用できるので、覚えやすい・簡単なパスワードを使っているWebサービスがまだあるならば、これを機に更新しておくとよいだろう。
なお、パスワードジェネレーターはWindows 7/8/10およびMacで利用可能。利用の際は“Microsoft アカウント”で「Edge」にログインしておく必要がある。保存したパスワードはこの“Microsoft アカウント”に保存され、他のデバイスの「Edge」と同期される。「Microsoft Authenticator」アプリのベータ機能を利用すれば、iOSやAndroidのパスワード補完機能と連携させることも可能だ。
パスワードモニター
しかし、パスワードジェネレーターで生成した強力なパスワードを使うよう心掛けていたとしても、Webサービスが攻撃を受けてパスワードを漏洩してしまうことはありうる。データ侵害により流出したパスワードは所謂“ダークウェブ”で共有され、今度はユーザーアカウントの攻撃に悪用される。
このような場合に備え、「Edge 88」では保存済みパスワードをスキャンし、ダークウェブに流出したものと一致した場合にそれを警告し、パスワードを更新するよう促すパスワードモニターが搭載された。
この機能はWindows 7/8/10で利用可能。段階的にリリースされるため、手元の「Edge」で利用可能になるまでには数週間程度時間がかかる場合がある。
プライバシー管理の改善
「Edge 88」はプライバシー保護のための機能も強化されている。たとえば、設定画面の［Cookie とサイトのアクセス許可］セクションが拡充され、より詳細なCookieの管理が行えるようになった。Webサイトのアクセス許可（通知、位置情報、カメラ、マイクへのアクセスなど）に関しても、“最近のアクティビティ”欄で最新の変更を簡単にチェックできるようになっている。誤ってブロックしてしまっても、この画面から簡単に解除できるわけだ。
加えて、“InPrivate”モードのランディングページにトラッキング防止機能を“厳重”モードに切り替えるトグルスイッチが追加された。ローカルにプライバシー痕跡を残さずWebページを閲覧できるようにする“InPrivate”モードなのだから、オンラインでも通常より強固なプライバシー保護を求めるユーザーは少なくないだろう。「Edge」はプライバシー保護の強度を基本・バランス（既定）・厳重の3つから選べるが、互換性を多少犠牲にしてでもプライバシー保護を重視するならば、“厳重”にしておくとよい。
そのほかにも“Secure DNS”関連の設定画面が追加され、プロバイダーで“DNS over HTTPS（DoH）”がサポートされている場合は自動でアップグレードできるようになっている。