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「Android 12」が正式リリース ~今後数週間のうちに「Pixel」を皮切りに展開へ

一新された親しみのあるいデザイン、パフォーマンスの向上、プライバシー保護の強化

モバイル向け新OS「Android 12」が正式リリース

 米Googleは10月4日(現地時間)、モバイル向け新OS「Android 12」を正式にリリースしたと発表した。ソースコードはすでに「Android Open Source Project(AOSP)」にプッシュされたとのことで、今後数週間のうちに「Pixel」を皮切りに「Samsung Galaxy」、「OnePlus」、「Oppo」、「Realme」、「Tecno」、「Vivo」、「Xiaomi」などのデバイスへ展開される。

 「Android 12」では「Material You」と呼ばれる新しいデザイン言語が導入され、色、形、光、動きといったすべてのユーザーインターフェイス要素が見直された。美しく、親しみやすく、カラーテーマのパーソナライズも可能で、ウィジェットや通知UI、スクロール、スクロール効果、アプリの起動スプラッシュ画面も新しくなっている。

一新されたウィジェット

 また、パフォーマンスも大きく向上。コアシステムサービスが使うCPU時間を22%、ビッグコアの使用を15%削減し、I/Oの最適化によりアプリの起動や読み込みも早くなった。アプリがバックグラウンドでフォアグラウンドサービスを開始するのを防いだり、通知から開始する場合のアプリの待機時間を短縮したことで、システム全体のレスポンスも改善されている。

 さらに、「Android 12」ではプライバシー保護にも注力されている。たとえば、新しいプライバシーダッシュボードでは、アクセス権限の設定だけでなく、アプリがアクセスしたデータやその頻度などを単一のビューで確認可能。アプリの権限を取り消すのも簡単だ。位置情報へのアクセス許可に関しても、厳密な位置ではなく、おおよその位置だけに情報を制限する機能が追加された。たとえば天気アプリはどの地域にいるかがわかれば十分で、緯度経度までを詳細に教える必要はない。仮に天気アプリを装って位置情報を得ようとする悪質なアプリがあっても、正確な位置情報を与えなければ被害は軽減できる。

厳密な位置ではなく、おおよその位置だけに情報を制限する機能

 そのほかにもリッチコンテンツを挿入するためのAPI、角の丸い画面のサポート、AV1 Image File Format(AVIF)画像への対応、ブラーやカラーフィルターなどのエフェクトAPI、強化された触覚フィードバック、ゲームモードAPIなどが利用可能。詳細は10月27から28日にかけて開催される「Android Dev Summit 2021」でも解説される。