「Excel」はデザインツールだ！ という人に便利なコマンド集「かんたんレイアウト 5.0」

「かんたんレイアウト」（EasyLout）v5.0

　「Microsoft Excel」にあったらいいなというレイアウト機能を詰め合わせにしたマクロ「かんたんレイアウト」（EasyLout）v5.0が、5月14日に公開された。「Excel」でアイコンを編集できるようにするマクロ「IconEditor」と同じ作者による作品だ。

　「Excel」はあくまでも表計算ソフトであり、印刷物のレイアウトは専門ではない。しかし、行の幅と列の高さを合わせて「方眼紙」にするとデザインしやすく、成果物を想像するのが容易なせいか、そうした用途に使われがちなのも事実だ。ただし、本来の用途ではないだけに欠けた機能も多い。

　そこで開発されたのが、今回紹介する「かんたんレイアウト」だ。このマクロはかなり多機能だが、なかでも「見たまま貼付け」（本バージョンで実装）はとくに強力で、名前の通りほとんどレイアウトを崩さずにデザインをコピー＆ペーストできる。

　せっかく列幅の調整やセルの結合を駆使して請求書をデザインしたのに、それを別のシートにコピーするとレイアウトが崩れてしまった――という経験は「Excel」使いなら一度は経験することだが、本機能を利用すればセルの横幅を維持したまま貼り付けられるので、新規シートへデザインをコピーしたい場合や、他のレイアウトと統合したい場合に役立つ。「方眼紙」のシートへコピーしても、デザインが保たれる。

列幅の調整やセルの結合を駆使して請求書をデザイン

そのままコピー＆ペーストするとレイアウトが崩れてしまった

「見たまま貼付け」で［コピー元の幅を再現する］オプションを利用

元のデザインを維持したまま貼り付けることができた

　そのほかにも、それぞれの値を保持したままセルを結合するコマンドや、複数行のデータが入ったセルを行へ分解するコマンド、またその逆を行うコマンドなど、さまざまなコマンドが用意されている。最新のv5.0ではユーザーインターフェイスをリボンにするといった改善も施されているので、興味のあるユーザーはぜひ試してみてほしい。

　「かんたんレイアウト」は「Excel 2010」以降に対応しており、現在ベクターのライブラリページから無償でダウンロード可能。ソースコードも「GitHub」で公開されている。個人利用・非営利などのルールさえ守れば、作者の許諾なしに利用・改変できる。