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「MSYS2」でWindows 7/8対応が終了 ~32bit版「Qt 6」のサポートも打ち切り

「OpenSSL 1.1.1」は「OpenSSL 3.0」に

「MSYS2」開発チームからのアナウンス

 「MSYS2」の開発チームは1月15日、「MSYS2」のWindows 7/8対応を終了したと発表した。昨年4月よりハードウェア要件を引き上げるなどして段階的なサポート廃止が進められてきたが、今後は当該OSでの動作が保証されなくなる。

 加えて、以下の2件がアナウンスされている。

  • 「OpenSSL 1.1.1」系統から「OpenSSL 3.0」系統への移行:「OpenSSL 1.1.1」のサポート終了(EOL)が近づいているため。なお、「OpenSSL 3.0」ではライセンスが「Apache License 2.0」に変更されている
  • 32bit版「Qt 6」のサポート打ち切り「Qt 6」では古いOSの切り捨てとともに、32bit環境(x86)のサポート廃止も行われた。「MSYS2」も32bit版Windows 10で利用するユーザーがほぼいないことから、x86版Windows 10向けのビルドとその依存関係が削除される

 「MSYS2」は、「Cygwin」をベースとしたPOSIX互換環境。Windows 7以降に対応しており、現在公式サイト「msys2.org」から無償でダウンロードできる。

 両者の違いは、「Cygwin」がWindowsでUNIX環境を再現することに重点を置いているのに対し、「MSYS2」は開発者にとって有用なUNIXツールをWindows上で動作させることに注力している点。パッケージの数とエミュレーションの準拠度は「Cygwin」に分があるが、使い勝手では「MSYS2」が勝る。