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AIだけじゃない? 「Microsoft Teams」に興味深いメタバース関連製品が続々登場

アバターや没入型ミーティング体験など、新技術を展開中

「Microsoft Build 2023」でAI関連のアナウンスが目立つなか、メタバースへの取り組みが多くみられた「Microsoft Teams」

 米Microsoftは5月23日(現地時間)、開発者向けカンファレンス「Microsoft Build 2023」で、「Microsoft Teams」の最新機能を披露した。「Build 2023」ではAI関連のアナウンスが目立ったが、「Teams」ではメタバースへの取り組みが多くみられる。

 同社は昨年、「Microsoft Azure」を活用した新しい複合現実(MR)プラットフォーム「Microsoft Mesh」を発表し、物理的に異なる場所にいる人たちがさまざまなデバイス上でコラボレーションしたり、共有型ホログラフィック体験に参加できる基盤の整備を進めている。今回発表された製品は、その具体化の一例といえるだろう。

「Microsoft Azure」を活用した新しい複合現実(MR)プラットフォーム「Microsoft Mesh」

Avatars for Microsoft Teams

 まず、「Avatars for Microsoft Teams」の一般提供が段階的に開始された。以下のプランで利用できる。

  • Microsoft 365 Enterprise E3
  • Microsoft 365 Enterprise E5
  • Microsoft 365 Business Standard
  • Microsoft 365 Business Premium
  • Teams Premium

 この機能はPCとMacの「Teams」クライアントで利用可能。ビデオ会議で自分の姿を晒すことに抵抗を覚える人は少なくないが、アバターを身にまとうことができれば、ミーティングへ参加するときの心理的ハードルを下げることができる。疲れていて顔を見られたくない、急に呼び出されて身だしなみが整っていない、映像がないほうがリラックスして会議に臨めるという人にとっても有用だろう。コミカルなアバターは、コミュニケーションの潤滑油としても役立つと期待されている。

ミーティングでアバターを利用できる「Avatars for Microsoft Teams」

Immersive spaces for Microsoft Teams

 「Immersive spaces for Microsoft Teams」はPCやVRヘッドセットからアクセスできる仮想スペースで、いわば「Teams」ミーティングをちょっとした「メタバース」にしてしまうものだ。部屋にいる知人を見つけて手を振ったり、歩いて近づいたりといった日常的な行動を再現可能で、自然な同席感が得られる。

 さらに空間オーディオが利用できる環境であれば、複数の会話が入り乱れた大規模なディスカッションも実現可能。プレゼンテーションを聞きながら、隣同士で雑談を楽しむといったこともできる。

PCやVRヘッドセットからアクセスできる仮想スペース「Immersive spaces for Microsoft Teams」

 「Immersive spaces for Teams」は現在、プライベートプレビュー中。「Teams Technology Adoption Program」(TAP)プログラムに参加しているカスタマーに先行提供される。