ニュース

「Google Chrome 116」が正式公開 ~検索サイドバーが全面展開へ

脆弱性の修正は26件

「Google Chrome」v116.0.5845.96/.97がWindows環境に

 米Googleは8月15日(現地時間)、デスクトップ向け「Google Chrome」の安定(Stable)チャネルをアップデートした。Windows環境にはv116.0.5845.96/.97が、Mac/Linux環境にはv116.0.5845.96が順次展開される。

 「Chrome 116」では、閲覧ページの内容を掘り下げることのできる[検索]サイドパネルが導入されるとのこと。アドレスバーにキーワードを入力・検索し、結果ページからURLを参照すると、アドレスバー右端に[サイドパネルで検索を開く]アイコンが現れる。これをクリックすると、サイドバーに[検索]サイドパネルが現れる。

アドレスバー右端に[サイドパネルで検索を開く]アイコンが現れる

 ツールバーからサイドパネルを開き、表示するコンテンツを[google.com]に切り替えてもよい。

ツールバーからサイドパネルを開き、表示するコンテンツを[google.com]に切り替え

 同社がエンタープライズ向けに提供しているリリースノートによると、この機能は「Chrome 115」から一部のユーザーに対し展開されているとのこと。「Chrome 116」ですべてのユーザーに開放するとしている。

 そのほかにも、開発者向けにピクチャーインピクチャー(PiP)のAPIが拡充。動画だけでなく、任意のドキュメントをPiPウィンドウに表示できるようになった。PiP動画プレイヤーの機能を開発者側で拡充したり、Webアプリのサブ機能をPiPポップアップとして実装できるようになる。

タスク管理アプリで、PiPウィンドウを活用したポモドーロタイマーを実装した例

 なお、セキュリティ関連の修正は全26件。そのうちCVE番号が公開されている脆弱性は21件で、深刻度の内訳は「High」が8件、「Medium」が13件となっている。また、内部監査やファジングで発見された不具合も修正されているとのこと。本バージョンから、セキュリティパッチのリリースサイクルが変更される点にも注意したい。

 デスクトップ向け「Google Chrome」はWindows/Mac/Linuxに対応しており、現在、同社のWebサイトから無償でダウンロード可能。すでにインストールされている場合は自動で更新されるが、設定画面(chrome://settings/help)にアクセスすれば手動でアップデートすることもできる。