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Windows版「Word」、「Excel」、「PowerPoint」のアクセス権管理機能が改良へ

Fluent Design Systemに準拠、わかりやすく、使いやすく

Windows版「Word」、「Excel」、「PowerPoint」のアクセス権管理機能が改良へ

 米Microsoftは7月9日(現地時間)、Windows版「Microsoft Word」、「Microsoft Excel」、「Microsoft PowerPoint」の機密文書の権限管理を改良することを発表した。現在、「Microsoft 365 Insider」のv2406 (Build 17630.20000)以降でテストされている。

 「Microsoft Word」、「Microsoft Excel」、「Microsoft PowerPoint」には、ユーザー定義のアクセス許可(UDP)と呼ばれる、文書へのアクセス権限管理機能が備わっている。しかし、この機能は重い、わかりにくい、一貫性がないといったユーザーの意見が同社へ多く寄せられていたという。

 そこで、同社はUDPのデザインをFluent Design Systemに準拠させるとともに、わかりやすく、ユーザーの選択が容易にできるよう刷新する。具体的には、以下のよく使われる権限をユーザーに割り当てるだけで、アクセス権限を設定可能。

  • Viewer(閲覧):閲覧のみを許可。編集・印刷・コピーなどはできない
  • Restricted Editor(制限編集):編集は可能だが、印刷・コピーなどはできない
  • Editor(編集):編集・印刷・コピーが可能。権限の変更・削除はできない
  • Owner(所有者):権限の変更・削除を含めた操作が許可される

 さらに、アクセス権限の期限、アクセス権限請求の可否や請求先などもオプションで設定可能。

Viewer/Restricted Editor/Editor/Owner権限を簡単に割り当てられる
アクセス権限の期限、アクセス権限請求の可否や請求先などもオプションで設定可能

 また、アクセス権限を割り当てるユーザーを選択する際は、メールアドレスの最初の数文字を入力するだけで、組織内のユーザーが絞り込まれるため、すばやく設定できる。組織外のユーザーに権限を与える場合にはメールアドレスを直接入力が必要。このほか、「@」に続けてドメイン名を入力すれば、ドメイン単位で権限を割り当てられる。

アクセス権限の割り当ても簡単に
メールアドレスを直接入力すれば組織外のユーザーに権限を付与可能
ドメイン単位で権限を与えることも

 これらの機能は、機密ラベル機能を使用している組織では、機密ラベルで利用可能。スタンドアローンのInformation Rights Management(IRM)を使用している組織では、[ファイル]画面の[情報]-[ブックの保護]-[アクセスの制限]から利用できる。