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「Google Chrome」のDevToolsにもチャットAI「Gemini」と直接対話できるパネル

Canary版「Chrome 131」以降でテスト中

「Google Chrome」の「デベロッパー ツール」(DevTools)に、チャットAI「Gemini」と直接対話できる「AI アシスタンス パネル」が導入へ

 「Google Chrome」の「デベロッパー ツール」(DevTools)に、チャットAI「Gemini」と直接対話できる「AI アシスタンス パネル」が導入されるとのこと。実験的機能と位置付けられており、Canary版「Chrome 131」以降で利用できる。

 「Chrome」の「DevTools」にはすでに「Gemini」が組み込まれており、コンソールに表示されるエラーや警告をAIに説明してもらうといった開発支援が受けられる。しかし、DOMツリーの要素について質問したり、なぜCSSの変更が思い通りに反映されないのか調べたり、学習やデバッグにAIを活用したいと感じる開発者も少なくないだろう。

 その点、チャットUIの「AI アシスタンス パネル」ならば、そうしたニーズにも対応できる。想定される質問がボタン表示されるので、マッチするものがあればクリックするだけで答えが得られる。

DOMツリーの要素について質問したり、なぜCSSの変更が思い通りに反映されないのか調べたり、学習やデバッグにAIを活用できる

 なお、本機能を利用するには以下の要件を満たす必要がある。

  • 18歳以上で、サポートされている地域に居住する(日本はサポート地域に含まれる)
  • Canary版「Chrome 131」以降を利用
  • 「Google アカウント」で「Chrome」にログインしている
  • 「DevTools」の言語設定が英語(米国)になっている
  • 「DevTools」で[AI Innovation]設定が有効化されている

 条件を満たした環境ならば、[More tools]メニューから[AI assistance]パネルを有効化できるようになる。

「DevTools」で[AI Innovation]設定を有効化
[More tools]メニューから[AI assistance]パネルを有効化

 本機能はあくまでも実験的なもので、間違った回答をしたり、最終的に機能自体が撤回される可能性がある点には注意したい。また、本機能でGoogleに送信されたデータは製品の品質向上と改善に役立てるため、最長で18カ月間保持されることがある。提供者は特定できないように処理されるが、削除要求には応じられないとのことなので、守秘義務のある業務データを扱う際はくれぐれも注意したい。