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「LibreOffice 25.2 Community」が公開 ~「ODF 1.4」対応のメジャーバージョンアップ
Windows 7および8/8.1は非推奨に。次期バージョンでサポート終了
2025年2月7日 16:07
The Document Foundation(TDF)は2月6日(中央ヨーロッパ時間)、オープンソースのオフィス統合環境「LibreOffice 25.2 Community」を公開した。「LibreOffice 24.8」に続く半年に1回のメジャーバージョンアップとなる。
「LibreOffice」は、オープンなドキュメント仕様「Open Document Format」(ODF)のファイル形式(ODT / ODS / ODP)に対応するオフィススイート。「Microsoft Office」独自のOOXML(Office Open XML)フォーマット(DOCX / XLSX / PPTX)とも高い互換性を持つ。また、Windows / Macだけでなく、Linuxをカバーするのも魅力。Webブラウザーで利用できるようにした「LibreOffice Online」や、その技術を応用したモバイルアプリ「Collabora Office」も存在する。
ちなみに、「LibreOffice」ではカレンダーベースのナンバリング方式(YY.M)が採用されている。本バージョン「25.2」は、「2025年2月アップデート」という意味だ。
今回リリースされた「LibreOffice 25.2」は、オフィス文書のオープンフォーマット「ODF 1.4」をサポート。「ODF 1.4」ドキュメントの読み書きが行える。「Microsoft Office」で用いられている「OOXML」ドキュメントとの相互運用性も大幅に改善された。
また、プライバシーを保護するため、文書に関連するすべての個人情報(作成者名とタイムスタンプ、編集時間、プリンター名と設定、文書テンプレート、コメントと変更履歴の作成者とけ)を削除する機能を追加。デフォルトの証明書を設定して、文書に自動的に署名する機能なども導入されている。
なお、Windows 7および8/8.1は非推奨のプラットフォームとなった。「25.2」ではまだ利用できるが、次期バージョン「25.8」でサポートは打ち切られる見込みだ。また、「Python」に依存する拡張や機能はWindows 7で機能しない点にも注意したい。
オフィススイートに含まれる各アプリでも、以下の改善が行われている。
ワープロソフト「Writer」
- 長いドキュメントで大量の変更を管理できるように変更履歴管理を改善
- コメントにフォーカスを移すと、ナビゲーターでコメントが追跡されるように。コメントを含む領域をサイズ変更すると、ビジュアルガイドが表示される
- ドキュメントを開く際のデフォルトのズームレベルを設定するオプションを追加
- ナビゲーターから見出しを除いた指定コンテンツタイプの全コンテンツを削除できるように
表計算ソフト「Calc」
- 重複レコードを選択・削除するためダイアログを追加。
- 関数ウィザードと関数サイドバーで検索とユーザーエクスペリエンスを改善
- ソルバーモデルをスプレッドシートに保存し、感度分析レポートを提供できるように
- ピボットテーブル、ピボットチャート、オートフィルターに新しいシート保護オプション
ソフトウェア情報
- 「LibreOffice」v25.2系統
- 【著作権者】
- LibreOffice contributors
- 【対応OS】
- Windows 7/8/10およびWindows Server 2012
- 【ソフト種別】
- フリーソフト(寄付歓迎)
- 【バージョン】
- 25.2(24/08/22)