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2つの新しいAI機能がテスト開始 ~ナレーターでグラフを説明、設定項目のあいまい検索

Dev/Betaチャネルで展開中

Build 26200.5551(KB5055617、Dev)やBuild 26120.3863(KB5055613、Beta)などが「Windows Insider Program」で展開開始

 米Microsoftは4月11日(現地時間)、「Windows 11 Insider Preview」Build 26200.5551(KB5055617)をDevチャネルでリリースした。Betaチャネルでは「Windows 11 バージョン 24H2」向けにBuild 26120.3863(KB5055613)の提供が開始されている。

「Windows Search」で設定のAI検索

 本ビルドでは、「Copilot+ PC」向けの新機能が追加。「Windows Search」ボックスで「設定」アプリ項目のセマンティック検索が利用できるようになった。項目名を正確に覚えていなくても、「テーマの変更」や「自分のPCについて」といったあいまいな表現で目的の項目がヒットする。

「Windows Search」ボックスで「設定」アプリ項目のセマンティック検索が利用できるように

 設定項目のセマンティック検索は「設定」アプリの検索ボックスですでに利用可能(プレビュー)だが、これがタスクバーの検索ボックスからも行えるようになったわけだ。

「ナレーター」のリッチな画像説明

 スクリーンを読み上げるアクセシビリティツール「ナレーター」では、「Copilot+ PC」のAIパワーで画像や図表、グラフについても詳細な説明を取得できるようになった。

「ナレーター」のリッチな画像説明

 画像や図表、グラフはオフィス文書やWebページなどで当たり前に用に使われているが、目の不自由なユーザーがドキュメントの内容を把握するうえでは妨げとなっている。ALTテキストなどで内容が十分に説明されていればよいが、労力の問題で蔑ろにされがちなのが現実といえるだろう。

 しかし、「Copilot+ PC」のAIパワーがあれば、そうしたデジタルアクセシビリティの問題を多少なりとも改善することができる。「ナレーター」アプリでナレーターキー+[Ctrl]+[D]キーを押せば、「Copilot+ PC」でなくても画像の基本的な説明が読み上げられるが、「Copilot+ PC」ならば画像の人物、オブジェクト、色、テキスト、数値まで詳細に読み上げてくれる。たとえば、株価指数のグラフなども把握できるようになるだろう。

 本機能は現在、Snapdragonを搭載した「Copilot+ PC」で利用可能。AMDとIntelを搭載した「Copilot+ PC」でも近日中にサポートされる予定だ。