いまさら聞けないExcelの使い方講座

【Excel】よく使うフォルダーにブックをすぐ保存したい!保存場所の指定をラクにするテクニック

新しくブックを作ったときに毎回保存場所を指定するのは非効率的……

 Excelでブックを新規作成したら、ブックの保存は必ず行う操作です。Excel 2016では、既定の保存場所は[ドキュメント]フォルダーになっていますが、作成するブックすべてが[ドキュメント]フォルダーに保存したいものばかりだとは限りません。

 業務でブックを新規作成した場合は、[名前を付けて保存]ダイアログボックスから、自分のPCの中に作った作業用フォルダーなど[ドキュメント]フォルダー以外の特定の場所を指定して保存している方が多いのではないでしょうか。でも、新しくブックを作成するたびに保存場所を指定するのは面倒ですよね。

 今回は、ブックに名前を付けて保存する時に、既定の保存場所以外の場所に簡単に保存できるようにするテクニックを2つ解説します。

テクニック1:Excelのオプションで既定の保存場所を変更する

 1つ目のテクニックは、既定の保存場所を変更してしまうというものです。この操作を行うと、[名前を付けて保存]を行うときに既定の保存場所として表示されるフォルダーが変更されます。

 既定の保存場所は、Excelのオプションから変更することができます。どのブックでも構わないので、ブックを開き、[ファイル]タブ(①)をクリックします。ここでは新規ブックを開いて操作しています。

 [開く]画面(新規ブックではない場合は[情報]画面)が表示されるので、[オプション](②)をクリックします。

 [Excelのオプション]画面が表示されます。画面左側のメニューの[保存](③)をクリックし、[ブックの保存]欄の[既定でコンピューターに保存する]の左側にあるチェックマークをON(④)にしたあと、その下の[既定のローカルファイルの保存場所]欄に、保存場所として指定したいフォルダー(⑤)を入力します。

 保存場所を入力できたら、[OK](⑥)をクリックします。これで、既定の保存場所を変更することができました。

 ここでは、保存場所を正しく入力しないと、ブックがその場所に保存されません。保存場所をどう入力すればよいかわからないときは、エクスプローラーを開くとわかります。保存場所として指定したいフォルダーをエクスプローラーで開き、アドレスバーの左端のフォルダーアイコンまたはアドレスバーの何も表示されていない箇所をクリックすると、フォルダーの場所(フォルダーのパスといいます)が選択された状態(⑦)で表示されます。この状態で[Ctrl]+[C]キーを押してパスをコピー(⑧)すれば、Excelのオプション画面で正しいパスを貼り付けることができ、入力が簡単です。

 この設定をすれば、新たに名前を付けて保存するブックはすべて、ここで指定した場所に保存されるようになります。[名前を付けて保存]ダイアログボックスを表示したときに、ブックを保存する場所として、最初からここで指定した場所が表示されるようになります。作業用フォルダーなど、Excelファイルを保存する特定のフォルダーがある場合に便利です。

テクニック2:よく保存するフォルダーを画面上に固定する

 もう1つのテクニックは、よくブックを保存するフォルダーが常に画面上に表示されるように固定するというものです。

 [ファイル]タブ→[名前を付けて保存](①)をクリックすると、画面の右側に、これまでにブックを保存したフォルダーの履歴が表示されます。ふつう、新しい履歴が発生すると古い履歴はどんどん消えていくのですが、履歴の中の特定のフォルダーを履歴一覧の最上部に固定すると、画面上にそのフォルダーが常に表示され、ブックを直接保存できます。ここでは、[備品管理]フォルダーを一覧に固定してみましょう。画面上で[備品管理]フォルダーにマウスポインターを合わせると、右側に横向きのピンのアイコン(②)が表示されるので、これをクリックします。

 すると、画面の上の方の[固定]欄にフォルダーが移動し、右側のピンのアイコンは縦向きになります(③)。これで、[備品管理]フォルダーが常にここに表示されるように設定できました。

 さらに、同様の手順で他のフォルダーも画面上に固定することができます(④)。よく保存するフォルダーが複数あるときには、この設定をしておくと便利です。

 フォルダーの固定を解除したい場合は、フォルダー名の右側に表示されているピンのアイコンをクリックすれば、簡単に固定を解除できます。

よく使うフォルダーにすぐ保存できるように設定して作業効率アップ!

 今回は、既定の場所以外のフォルダーにブックを保存しやすくするテクニックを2つ解説しました。

 新しく作ったブックを保存するときに毎回保存場所を指定していたら、それだけで時間のロスが生まれます。最初から自分が保存したい場所に保存できるように設定しておけば、作業の効率がぐんとアップしますよね。

 ぜひ、今回の記事を参考にして保存場所を設定し、より自分が作業しやすい環境を作ってみてくださいね!

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