石田賀津男の『酒の肴にPCゲーム』

ゲームの動画キャプチャーはWindows標準で十分なのか? メリット&デメリットを確認

ショートカット1つで録画可能。録画サイズが最大1080pなどの制限も

 PCゲームに関する話題を、窓の杜らしくソフトウェアと絡め、コラム形式でお届けする連載「石田賀津男の『酒の肴にPCゲーム』」。PCゲームファンはもちろん、普段ゲームを遊ばない方も歓迎の気楽な読み物です。

ゲームの動画キャプチャーはWindows標準で十分なのか?

Windows標準の動画キャプチャー

 本連載ではPCゲームを筆者がプレイして紹介することがある。その際に記事で使用するゲーム画像は、プレイ中の映像を動画でキャプチャーしておき、後から切り出している。

 ゲームプレイ中に[PrintScreen]キーを押した方が画質はいいのだが、そんな暇があるゲームばかりとは限らないし、一瞬しかない最高のシーンを切り出すには、やはり動画でキャプチャーしておく方が間違いない。

 ゲーム画面を動画でキャプチャーする方法はいくつかあるが、筆者が普段使っているのは、Windowsに標準で用意されているキャプチャー機能だ。今回はこちらの使い方や、できること、できないことについて解説していく。

ショートカット1つですぐ録画

 Windows標準の動画キャプチャーは、Windows 10以降で実装されている。本稿ではWindows 11における使い方を前提に解説していくが、基本的な使い方はさほど変わらない。

 動画キャプチャーを開始するには、[Windows]+[Alt]+[R]キーを押すだけ。厳密には[Windows]+[G]キーで呼び出せる「Xbox Game Bar」の1機能として用意されているものなので、「Xbox Game Bar」のインストールは必須と思われる(意図的に削除しない限りはインストールされているはずだが)。

 これで録画されるのは、アクティブウインドウとなる。ウインドウモードでゲームを動かしていればそのウインドウがキャプチャーされる。フルスクリーン表示のゲームであれば、フルスクリーンの状態でキャプチャーされる。ウインドウはゲーム以外のものでも構わない。とにかくアクティブウインドウが録画されると覚えておこう。

 動画キャプチャーを終了するには、再度[Windows]+[Alt]+[R]キーを押す。覚えるべきショートカットは1つだけで、とてもわかりやすい。

最長録画時間など設定項目を確認

キャプチャーに関する設定画面

 動画の保存先などを指定するには、設定を行う必要がある。場所はWindows 11の[設定]から、[ゲーム]タブにある[キャプチャ]を開く。

 設定項目を上から順に確認しよう。

キャプチャーの場所

 スクリーンショットや動画の保存場所を指定する。指定方法はパスを直接記述するのではなく、設定にある[フォルダーを開く]で開いたキャプチャーフォルダーを、任意の場所に移動することで対応する。どこに移動させても、Windows側が認識してそこに保存するようになっている。

発生したことを記録

 ゲームをバックグラウンドで常時録画し、ユーザーが[Windows]+[Alt]+[R]キーを押したタイミングで、その直前の動画を保存する。家庭用ゲーム機にも搭載されているもので、良いプレイができた時だけ動画を保存しておくという操作が可能だ。長さは15秒から10分まで段階的に指定できる。

 こちらは標準ではOFFになっている。OFFになっていると[Windows]+[Alt]+[R]キーを押したタイミングからの録画になる。どちらが自分にとって便利かで切り替えておくといい。筆者はゲームプレイを全て録画しておく必要があるので、OFFにしている。

最長録画時間

 録画できる時間を設定する。標準では2時間となっており、録画を開始して2時間が経つと自動で録画が終了してファイルに保存される。最長で4時間に設定が可能。

ゲームを録画するときにオーディオをキャプチャー

 音声を一緒に録画するかどうか。

ビデオのフレームレート

 キャプチャーする動画のフレームレートを指定する。標準では30fps(秒間30フレーム)だが、60fpsも選択できる。推奨は30fpsとされている。60fpsにすれば映像は滑らかになるが、PCの処理負荷とファイルサイズも大きくなるので注意。

ビデオ品質

 キャプチャーする動画の品質を選ぶ。おそらく動画の圧縮率を変えるものと思われる。設定は[標準]と[高]があり、[高]を選ぶと画質が上がる代わりにファイルサイズが大きくなる。

ゲームの記録時にマウスカーソルをキャプチャーする

 文字通り、マウスカーソルをキャプチャーするかどうかを選ぶ。マウスカーソルが邪魔だなと思った時には消せる、と覚えておけばいい。

 なお本機能の設定に関しては、Xboxのサポートページにも書かれているので、より詳しい情報が欲しい場合はこちらも確認していただきたい。

ショートカットの変更も可能

 このほか、録画開始・終了のショートカットも変更できる。[Windows]+[G]キーで「Xbox Game Bar」を呼び出し、設定から[ショートカット]タブを選択し、その中にある[録画を開始/終了]のショートカットに好みのキーを入力する。

解像度は1080pまでなど制限も

 Windowsの標準機能としてはかなりよくできていると思うのだが、できないこともいくつかある。

 最も注意すべきことは、本機能はアクティブウインドウをキャプチャーするということ。デスクトップ全体をキャプチャーしたい、という用途には基本的には使えない。

 フルスクリーン表示のゲームは1つのウインドウ扱いとしてキャプチャーが可能。ただしフルスクリーン表示前に別のウインドウをクリックしてアクティブ状態になっていて、そのままフルスクリーン表示後にキャプチャーを開始すると、裏にある別のウインドウがキャプチャーされていることがある。筆者はこれに何度も泣かされた。フルスクリーンになったら画面を1回クリックしてからキャプチャーを開始するといい。

 またキャプチャー中にウインドウを最大化するなど、ウインドウのサイズを変更するとキャプチャーが停止する。ウインドウの移動は問題ないようだ。フルスクリーン表示の録画中に、何かの要因でフルスクリーンが解除された時などにはキャプチャーが停止するので、再びキャプチャーを始める必要がある。

 録画される解像度は、最大1080pまで。それ以上の解像度では、1080pまで縮小されて録画される。筆者は4K(3,820×2,160ドット)のモニターを使っているが、録画するとフルHD(1,920×1,080ドット)の動画が保存される。本連載の画像はフルHD程度の解像度にしているので問題ないが、より高解像度のスクリーンショットを切り出したい時には、本機能は使えない。

「ディアブロ IV」を4Kでプレイし、本機能で録画したもの。解像度は1080pに落ちる。ただ画質は標準でも十分に綺麗だ

 キャプチャーできる時間は設定次第で最長4時間となり、それ以上は録画が自動で止まる。もう一度録画開始のショートカットを押せば、再び録画を開始できるが、作成される動画ファイルは別のものになる。

 録画中は画面右上に録画時間が表示され、終了時には通知もでるので一目でわかる。ただし時間表示のせいでゲーム画面が一部見えなくなるので、ゲームによっては重要なインジケーターを隠したりするなど致命的な問題となり得る。録画したファイルには時間表示は入らない。

 こういった問題は抱えているものの、PC環境を問わず録画できる大変便利な機能であるのは確か。ゲーム以外のウインドウもキャプチャーできるので、仕事などでも活用できる場面はある。

 とはいえ、ここで指摘した問題点があるとどうしても困る、ということもあるだろう。解決策は他のツールを使うこと。もしGeForceを搭載したGPUを使用しているなら、専用の動画キャプチャーツールが用意されている。次回はこちらを解説していきたい。

著者プロフィール:石田賀津男(いしだ かつお)

1977年生まれ、滋賀県出身
ゲーム専門誌『GAME Watch』(インプレス)の記者を経てフリージャーナリスト。ゲーム等のエンターテイメントと、PC・スマホ・ネットワーク等のIT系にまたがる分野を中心に幅広く執筆中。1990年代からのオンラインゲーマー。窓の杜では連載『初月100円! オススメGame Pass作品』、『週末ゲーム』などを執筆。

・著者Webサイト:https://ougi.net/

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