特集・集中企画
マイクロソフト開発統括部門プロマネが生成AIのプロンプト作成のコツを伝授!
日常生活に役立つ使い方を解説する報道者向けイベント「Café Copilot」を実施
2024年3月6日 15:36
2024年3月5日、日本マイクロソフト株式会社は生成AI「Microsoft Copilot」について、最新情報と活用方法を紹介する報道者向けイベント「Café Copilot」を実施した。
同社は、2024年は日常生活において、AIの利点を最大限に活用し始める年だとしている。同社の調査によると、回答者の約8割はAIが日常生活をより快適にすると回答、個人用途で利用するZ世代は7割弱とのこと。2月時点で「Copilot」(コパイロット)を含むBingのデイリーユーザーが全世界で1億人を超えたとも発表されている。
実際、AIを活用する機会は増えており、日常生活でも、ビジネスシーンでもAI時代に適したスキルが求められるのは確かだ。ただ、新しい技術ゆえに手探りのところも多い。具体的にAIをどのように活用するべきか? マイクロソフト ディベロップメント株式会社 WWE Japan 開発統括本部 プロダクトマネージャーの篠塚祐紀子氏が語った「Copilot」の利用シーンと具体例を紹介したい。
Copilotのメリット
「Copilot」(コパイロット)について簡単におさらいしておこう。Copilotは、Bingの検索アルゴリズムと、ChatGPTを提供するOpenAIの最新言語モデルを組み合わせた同社独自のAIモデル「Prometheus」(プロメテウス)で構築されている。
より新鮮な情報に対応し、不正確な情報や有害なコンテンツを減らした適切な回答を生成することを目指している。Copilotは、Windows 11やOfficeアプリ向けにも提供されており、ビジネスシーンでスムーズに活用できるのがCopilotの強みだ。
キーワードを入力してインターネットを検索、意図に合いそうなタイトルのWebページをクリックするといった作業を省略でき、無償で利用可能だ。ざっくりと「○○について教えて」「このWebページを要約して」などと質問すれば、会話形式で自然な回答が得られる。
一般的なユーザーが利用する場合は、Webブラウザーの「Microsoft Edge」からサイドウィンドウを呼び出すか、CopilotのWebページにアクセスするのが簡単だ。スマートフォン用のアプリを利用して、音声入力でのやり取りもできる。
想定するCopilotの利用シーン
Copilotが便利なシーンは多岐にわたるという。提示された利用シーンを見てみよう。普段から会話型AIを利用している人も気付きがあるかもしれない。
日常生活
- 旅行や休日の計画:おすすめの旅行先や穴場スポット、バリアフリーに対応しているかどうかなど、知りたい情報をピンポイントで収集する
- 趣味に活用:筋トレのメニューや散歩コースの提案。おすすめ動画のまとめなどに活用する
- 生活や日頃の悩み相談:料理やお菓子作りのレシピの提示、子どもからの素朴な質問への回答、話題のニュースなどをまとめてもらう
- 画像検索:特定の画像に似た画像や、自分のイメージから食べ物や服、風景画像を探してもらう
- 創作作業:メールやスピーチ原稿を下書きしてもらう
- パーソナライズされたおすすめ情報:飲食店や書籍、映画、マンガなど、自分の好みに合うおすすめ情報を提示してもらう
- 画像作成:SNS用のアイコンなどを作成してもらう
ビジネス
- 要点のまとめ:欠席した会議やグループチャットなどの要点をまとめてもらう
- 書類の自動作成:Word文書からプレゼン資料を作ってもらう
- 文書の要約:長い文書から要点を箇条書きしてもらう
- 考察の取得:大量のデータから要点を押さえた情報を取得して洞察してもらう
効果的なプロンプトの書き方
Copilotなどの会話型AIに対する指示を「プロンプト」と呼ぶ。適切なプロンプトによって意図する回答が得られる可能性が高まる。3つのポイントが提示されたが、気軽に何度でもやり取りして回答にたどり着くのも正解と篠塚氏は語った。
場面と役割を設定する
Copilot、もしくは自分の役割に沿って回答してもらう。例えば「先生のように」「マネージャー職として」といった具合だ。関連する具体的な状況を補足するのもおすすめとのこと。役割や状況は箇条書きにしてもいい。