残業を減らす!Officeテクニック

【Copilot for Microsoft 365】企画書の草稿はAIにお任せ! イメージを伝えれば高速生成

Copilotの回答はWordに直接入力される

 職場の業務としてWordで資料を作成する場合、“書かなければいけないこと”は決まっているけど、なかなか筆が進まないことがありませんか? 提案書や企画書、報告書など、決まったフォーマットに文章を入力するケースです。

 過去の資料やインターネットの情報を参考にすることもあるでしょう。コピペしてそのまま使うわけにはいかないので、何かしらの修正を加えると思います。

 ただ、切り貼りした結果、文体がバラバラで用語が統一できていない、見出しのレベルがおかしいといった問題が起こるはずです。すべての問題を解消したら、最初から書いても手間が変わらなかったなんてことも。

 とはいえ、ゼロから書き始めるのと、入力済みのテキストを修正するのとでは、作業に対する気持ちは大きく異なります。部下の下書きを、自分が仕上げると達観している上司もいるかもしれませんね。

 今回は、Wordの「Copilot」(Copilot in Word)を利用すれば、超高速で“下書き”できることを紹介したいと思います。お使いのWordの画面右上に[Copilot]ボタンが追加されていれば、Copilotが使えます。

Wordの画面右上にある[Copilot]ボタンをチェック

 個人ユーザーがCopilot in Wordを使う場合は、Microsoft 365 Personal/Familyの契約に加えて、Copilot Proの契約(税込3,200円/月)が必要になりますが、無料で使えるWeb版のCopilotでも、ここで紹介するやり取りは可能です。サンプルのような質問を投げかけてみてください。

構成に沿って箇条書きを出力してもらう

 WordでCopilotを使うメリットは、ドキュメント内で指示ができることです。Copilotのアイコンをクリックするほか、[Alt]+[I]キーで、プロンプトを入力するウィンドウを表示できます。

 Word文書内であれば、固定のフォーマットの文書でも呼び出しが可能。タスクバーの[Copilot]ボタンから表示できるサイドウィンドウでもやり取り可能ですが、回答が“直に”書き込まれる様子は圧巻です。

 ここでは、企画書のフォーマットにありそうな「背景」「目的」「特徴」「ターゲット」の項目について、テーマに沿った文章をCopilotに書き出してもらいます。サンプルとして以下の質問を入力しました。

AIボットと会話できる「アイ・トーク」(仮称)というアプリ開発の企画書を書きたいと思います。社内会議向けに以下の構成で、想定できる内容を箇条書きでまとめてください。

#構成
1. プロジェクトの背景
2. アプリの目的
3. アプリの機能と特徴
4. ターゲットユーザー

Copilotのアイコンをクリック、もしくは[Alt]+[I]キーを押す
プロンプトを入力するウィンドウが表示される
プロンプトを入力して[生成]をクリックする
回答の候補が直接入力されていく。中止する場合は[Esc]キーを押す
回答が完了すると、画面下部にメッセージが表示される。回答を確定する場合は[保持する]をクリックする。[破棄](ゴミ箱のアイコン)は回答を取り消す。[再生成]は同じプロンプトで回答を再生成できる。なお、同じプロンプトでも回答は都度変わる
回答を確定した結果。1,000文字程度の文字量だが、数十秒で出力できるのは驚きだ

生成された文章をブラッシュアップしてもらう

 Copilotに回答を整えてもらう前に“本文”の書式に戻す必要があります。今回のように「箇条書きで」と指示しなくても、箇条書きの書式で回答されることが多いので、箇条書きをクリアする方法を覚えておきましょう。

箇条書きの段落を選択して、[ホーム]タブにある[箇条書き]をクリックする
本文の書式に戻った

 以下は、段落をつなげて文章を少し修正した状態です。文章を選択して、画面左側に表示されるCopilotのアイコンをクリック、もしくは[Alt]+[I]キーを押します。

 なお、メニューに表示される[表として視覚化]を選択すると、結果が表としてまとめられます。数値が多く含まれる文章などでは便利に使えるでしょう。

文章を選択して、Copilotのアイコンをクリック、もしくは[Alt]+[I]キーを押す
[Copilotを使って書き換え]を選択する
文章の書き換えが開始する
書き換えの結果がウィンドウで表示される。[下に行を挿入]をクリックする。上部の[1/3]で候補を切り替え可能。[置換]は選択中の文章を置換する。[再生成]は再度、書き換える。[トーンの調整]は文体を変更できる
文章を書き換えた結果が挿入された

 残念ながら、本稿執筆時点で「ですます」「である」の書き換えは難しいようです。手動で修正しましょう。[トーンの調整]では、文章を短くしたり、カジュアルな雰囲気変更したりすることはできます。

「ですます」「である」の修正は手動のほうが確実
[トーンの調整]では文章の雰囲気を変更できる。ここでは[完結]を選択して[再生成]をクリックした
文章が短くまとめられた

画像生成はWeb版のCopilotを利用する

 仕事で作成する資料はWordを使うことが多いので、文書作成に特化した「Copilot in Word」の効果はかなり大きいでしょう。ただし、イメージ画像の生成は不可。Web版のCopilotを使ってください。文章をコピペして「画像を生成して」と伝えるだけで、それらしい画像を生成してくれます。

Copilotからの回答を修正した文章を貼り付けて「この内容に合う画像イメージを作成してください」と指示した
数秒でそれらしい画像が生成される