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視線追跡デバイスのサポートを拡充した「Windows 10 20H1」Build 18932がプレビュー公開
「拡大鏡」アプリは“ダーク テーマ”とテキストサイズの変更を反映するように
2019年7月4日 08:30
米Microsoftは7月3日(現地時間)、「Windows 10 Insider Preview」Build 18932(20H1)を“Windows Insider Program”の“Fast”リングに参加するユーザーに対して公開した。「Windows 10 20H1」は、「Windows 10 19H2」の次にリリースされる機能アップデート。テスト中に大きな問題がなければ、来年の春に正式公開される予定だ。
Build 18932では、アクセシビリティ関連の機能が強化。とくに視線追跡デバイス(アイトラッカー)のサポートが大幅に拡充されている。
まず、マウスのドラッグ&ドロップを行うためのツールが導入された。このツールでは、[Ctrl]や[Shift]といった装飾キーと組み合わせたドラッグやクリックも可能。
次に、アイコントロールをONにすると現れる“ランチパッド”に一時停止ボタンが導入された。このボタンをクリックすると、“ランチパッド”を完全に非表示にすることが可能。先日リリースされた“Eyes First”ゲームなどのフルスクリーンコンテンツを楽しむのに役立つ。一時停止をキャンセルするには、目を少し閉じたり、画面から目をそらしたりするだけでよい。
また、ターゲットをアクティブにする第2の方法として“Switch”が追加された。たとえばボタンをクリックする際、従来は視線を一定時間固定する“Dwell”という方法のみがサポートされていたが、本ビルド以降は“Dwell”でターゲットを選択し、ジョイスティックのスイッチでクリックを行うといった操作が可能になるという。
こうした改善を反映して設定画面もアップデートされており、新機能の有効化だけでなく、目の動きに対するシステムの応答性などのパラメーターを調整することができる。
なお、これらの機能は、「Windows Community Toolkit」に含まれるオープンソースライブラリ“Gaze Interaction Library”で実装されているとのこと。一般の開発者も、このライブラリを利用することでアイトラッカーを扱うアプリケーションを開発することが可能だ。
そのほかにも、Webページやメールが読み込まれたのに合わせて自動的に「ナレーター」で内容を読み上げる機能が追加されたほか、「拡大鏡」アプリのユーザーインターフェイスがアップデートされ、“ダーク テーマ”とテキストサイズのカスタマイズがサポートされている。