ニュース

Windows 10のプレビュー版が更新 ~ディスプレイやカメラの設定を強化

一部のテスターに提供されている[ニュースと関心事項]を拡充

Microsoft、「Windows 10 Insider Preview」Build 21343を“Windows Insider Program”の“Dev”チャネルで公開

 米Microsoftは4月7日(現地時間)、「Windows 10 Insider Preview」Build 21354(CO_RELEASE)を公開した。“Windows Insider Program”の“Dev”チャネルに参加しているのであれば、“Windows Update”を介してアップデートできる。ISOイメージファイルARM64向け仮想環境も入手可能だ。

 本ビルドは、いつもの“RS_PRERELEASE”ブランチではなく“CO_RELEASE”ブランチからのリリース。同社は昨年にも同様のブランチ切り替えテスト(FE_RELEASE)を行っているが、今回は開発サイクルの都合のようだ。

 このビルドでは、タスクバーのニュース機能[ニュースと関心事項]を拡充。興味のあるトピックやパブリッシャーを検索してフォローする機能が導入された。興味がなかったり問題があると感じられるニュースをフィードから取り除く機能も追加されるなど、パーソナライズが強化されている。

タスクバーのニュース機能[ニュースと関心事項]
パーソナライズが強化

 なお、[ニュースと関心事項]機能は一部のテスターを対象に提供されているため、利用できないこともあるので注意。また、新しいパーソナライズ機能は現在、米国、英国、カナダ、インド、オーストラリアなどの一部市場にのみ展開されている。日本で利用できるのは少し先になるだろう。

 一方、ディスプレイやカメラの設定も強化されている。

 まず、表示するコンテンツに応じてバックライトの電力(輝度)を調節する仕組み“CABC”(Contents Adaptive Brightness Control)を「設定」アプリから無効化できるようになった。この機能はPCのバッテリー持続時間を向上させるのに役立つが、画質の低下を招くこともあるという。色の精度が求められるクリエイティブ用途では支障が出ることもあるので、[システム]-[ディスプレイ]セクションのチェックボックスでOFFにできるようになった(デバイスがCABCに対応していない場合は、オプションが表示されないこともある)。

CABCを[システム]-[ディスプレイ]セクションのチェックボックスでOFFにできるように

 また、ディスプレイがHDRの規格にパスしていることを示す認定が[システム]-[ディスプレイ]-[高度な表示設定]に表示されるようになるとのこと。これはまだ作業中のため、HDRに対応していても認定が表示されないことがあるかもしれないが、徐々に拡充されていくはずだ。

 次に、「設定」アプリに[ディスプレイ]-[カメラ]セクションが新設された。ここではカメラの追加や輝度・コントラストの調整が行える。ローカルネットワーク上のONVIF IPカメラにも対応しており、ネットワークカメラの管理もまとめて行える。

「設定」アプリに[ディスプレイ]-[カメラ]セクションが新設
輝度・コントラストの調整が行える

 そのほかにも、「ペイント」アプリ「Snipping Tool」アプリがOSから分離され、“Microsoft Store”経由で個別にアップデートできるようになった。[スタート]画面の[すべてのアプリ]セクションも整理され、“Windows アクセサリ”、“Windows 管理ツール”、“Windows PowerShell”および“Windows システム ツール”の各フォルダーが廃止された。なかにあったアプリケーションまで削除されたわけではなく、検索すればこれまで通り利用できるので安心してほしい。

[スタート]画面の[すべてのアプリ]セクションが整理され、“Windows アクセサリ”、“Windows 管理ツール”、“Windows PowerShell”および“Windows システム ツール”の各フォルダーが廃止(左が現行ビルド、右がプレビュービルド)

 また、WSLではWindowsからLinuxファイルへアクセスする際のパフォーマンスと信頼性を向上させるため、既定のパスが“¥¥wsl¥¥”から“¥¥wsl.localhost¥¥”へ変更されたとのこと。

 “Windows Insider Program”の“Dev”チャネルは、アクティブな開発ブランチで試験実装された新機能が提供されている。トラブルにあった場合に自分で解決できるだけの力は求められるものの、初期機能に積極的なフィードバックを行いたいユーザーにお勧めだ。ただし、機能によっては段階的に解放されるため、すぐには利用できないこともある。また、“Dev”チャネルに追加された機能はあくまでも試験的なもので、製品版に導入されるとは限らないので注意したい。