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選択テキストをスクラップできる「Microsoft Edge 95」が安定版に ~Windows 11に合わせたデザインアップデートも
一部環境でバッテリー消費を抑える「効率モード」の導入が開始
2021年10月22日 15:42
米Microsoftは10月21日(現地時間)、「Microsoft Edge」の最新安定(Stable)版v95.0.1020.30を公開した。リリースサイクルが6週間から4週間に短縮され以降、初のメジャーバージョンアップとなる。
「Edge 95」では、Windows 11に合わせたデザインアップデートを実施。タイトルバーやメニューのデザインが変更された。少々わかりづらいが、メニューバーのデザイン変更はWindows 10環境でも確認できる。
機能面では、コレクション機能における引用のサポートが目玉となりそうだ。従来のコレクションはWebページを記録することはできても、そのテキストだけをスクラップすることはできず、メモ機能を併用するなど工夫する必要があったが、「Edge 95」ならば選択テキストをそのままスクラップすることが可能。
ある程度長い文章は[強調表示するリンクのコピー]機能(Text Fragment)で保存されるようで、クリックすると引用元ページへジャンプした上でスクラップした部分へスクロールし、ハイライトされた状態で表示される。Webサイトの文献を収集する学生や研究者にとって心強い機能となるだろう。
また、閉じたPDFドキュメントを再び開く際、最後に閉じたところがスクロール表示されるようになった。ドキュメントを誤って読みかけのまま閉じてしまっても、同じURLを開けばすぐに続きが読めて便利だ。PDF文書の好みの場所にテキストを追加する機能も実装されているとのことだが、編集部の環境(日本語)では確認できなかった。
そのほかにも、ダウンロード機能やエンタープライズ向けの改善が行われた。一部のサイトではパスワードの変更やアカウント作成のステップを削減する機能も導入されているという。
さらに、一部環境で「効率モード」の導入が開始されているとのこと。これはスリープタブ状態になるまでの時間を5分へ短縮したり、Webブラウザーを操作していないときにビデオやアニメーションの更新間隔を長くするなどして、電力消費量を一時的に抑える機能。モバイルPCのバッテリーを節約したい場合などに役立つだろう(この機能が利用可能な環境では、設定画面の[システム]が[システムとセキュリティ]に改められている)。
なお、セキュリティ関連の修正は、CVE番号ベースで17件。「Google Chrome」v95.0.4638.54で修正された16件(High:5件、Medium:9件、Low:2件)の問題に加え、「Edge」独自の問題とみられる情報漏洩の問題(CVE-2021-42307、Low)が1件修正されている。
「Microsoft Edge」はWindows/Macに対応しており、現在公式サイトから無償でダウンロード可能(Linux版もベータテスト中)。すでに「Microsoft Edge」を利用中の場合は、自動で更新されるため何もする必要はない。手動で更新したい場合は、画面左上のメニュー(“…”アイコン)から[ヘルプとフィードバック]-[Microsoft Edge について]画面(edge://settings/help)へアクセスするとよい。すぐにアップデートを受け取れない場合もあるので、その場合は時間をおいて再度試してみてほしい。