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リアルすぎる! 音のレイトレ技術を使ったベース音源 「MODO BASS 2」の無料版が公開

製品版はフレットレス・アップライトベースを含む8種類のベースを追加

「MODO BASS 2 CS」

 伊IK Multimediaは5月26日(現地時間)、物理モデリングベース音源「MODO BASS 2」を発売した。機能を限定した無料のCS版も同時に公開されている。なお、CS版のダウンロードには無料のアカウント作成が必要。

 「MODO BASS 2」は、音声信号をサンプリングしたり合成するのではなく、楽器の物理的な特性をバーチャルに再現し、その楽器の音声を再生するフィジカル(物理)モデリングを採用したベース音源。フィジカルモデリングは、音の発生から反響・共鳴をシミュレートする、いわば音のレイトレーシングともいえる技術だ。

 Windows/Mac上のAAX/AU/VST 2/3プラグインのほか、スタンドアローンアプリとしても動作する。製品版の価格は299.99ユーロで、現在IK Multimediaの公式サイトから購入可能。

 製品版では、「MODO BASS 2」で新たに加わったフレットレスベースやアップライトベースを含む8種類と合わせて、22種類のベースを使用可能。また、好きなベースの指板をフレットレスに変更したり、ピックアップを交換でき、実際にはありえないオリジナルのベースを鳴らすこともできる。

 無料のCS版では、使えるベースがFender社のプレシジョンベースをモデルにした「‘60s P-Bass」1種類のみで、指板やピックアップの変更ができない制限がある。しかし、ピッキング位置やベロシティー(ピッキングの強さ)によって音色が変わるほか、以下のようなカスタマイズが可能で、音色の幅は十分広い。

  • 奏法:ピッキングや運指、運指時のノイズなど
  • 弦の数:6弦まで追加可能
  • 弦の種類:フラット・ラウンド、太さや使い込まれ具合など
  • ピックアップの位置:ボディ上の任意の位置へ移動可能
  • ピックアップの数:1台追加できるほか、ピエゾの利用が可能。トーンの調整もできる
  • エフェクター:ディストーションやコンプレッサー、オクターバー、エンベロープフィルターなど7種類から同時に4つまで使用可能
  • アンプ:ソリッドとチューブから選択可能
奏法をカスタマイズする[PLAY STYLE]画面
弦の数や種類をカスタマイズする[STRING]画面
ピックアップの位置や数をカスタマイズする[ELECTRONICS]画面
エフェクターやアンプをカスタマイズする[STUDIO]画面

 また、パターン再生機能を搭載しており、47種類のプリセットパターンを利用可能。音楽ジャンルやプレイスタイルなどで絞り込めるブラウザーも搭載しており、ベースフレーズを思いつかない場合でもリアルな演奏を局に取り入れられる。

プリセットパターンを選ぶ[PATTERNS]画面

 さらに、無料のCS版でも「60’s P-Bass」以外のベースを個別に追加購入することが可能。優勝のベースを購入すると自動でフレットレス化機能が解放される。追加のベースは69.99ユーロなので、自分の作りたい音楽に合わせたベース1種類だけならば安価に購入できるのがうれしい。

CS版でも「60’s P-Bass」以外のベースを個別に追加購入することが可能

 そのほか、4種類のベース(「‘60s P-Bass」、「‘70s P-Bass」、「‘70s J-Bass」、「Punk Bass」)のみを収録した廉価版のSE版も、149.99ユーロで販売されている。

MODO BASS 2 - Expand your grooves - The first physically modeled electric bass goes next level

ソフトウェア情報

「MODO BASS 2 CS」
【著作権者】
IK Multimedia Production srl
【対応OS】
Windows/Mac(編集部にてWindows 11で動作確認)
【ソフト種別】
フリーソフト
【バージョン】
2.0.1(22/05/26)