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プログラミング言語「Go 1.19」が公開 ~ドキュメントコメントがセクションタイトル・リンク・リストをサポート

「Go 1.19」がリリース

 プログラミング言語「Go」の最新アップデート「Go 1.19」が、8月2日(現地時間)にリリースされた。本バージョンでは、ジェネリクスの導入という過去最大規模の仕様変更が行なわれた「Go 1.18」(3月15日リリース)をベースに改善。ジェネリック機能については、コミュニティから報告された問題の修正とパフォーマンス向上(一部のプログラムで最大20%)に重点をおいて改良がなされている。



 「Go 1.19」ではドキュメントコメントの強化が行なわれ、セクションタイトル、リンク、リストをサポート。ユーザーは大規模なAPIを含むパッケージで、より明確でナビゲートしやすいDocコメントを書くことができる。また、gofmtコマンドで、古いドキュメントコメントを新しいドキュメントコメントの書式に再フォーマットすることも可能。

 さらに、メモリモデルはsync/atomicパッケージの動作を明示的に定義するようになり、happens-before関係の正式定義がC/C++/Java/JavaScript/Rust/Swiftで使用されるメモリモデルと一致するように改訂された。今回のメモリモデルの更新に伴い、既存のプログラムが影響を受けることはない。その上でsync/atomicパッケージに、atomic.Int64やatomic.Pointer[T]などが追加され、Atom値がより使いやすくなっている。

 本バージョンでは、ほかにもセキュリティ上の理由から、os/execパッケージは相対パスを許可しないように仕様を変更。ガベージコレクターにおけるメモリ割り当て制限や新しいUnixライクOSのビルド制約の導入などが行なわれている。

 「Go」言語のバイナリは現在、公式サイト「golang.org」から無償でダウンロード可能。Windows/Mac/Linux版などに対応しており、Windows版は64bit版のWindows 7以降で利用できる。