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「MathML」に対応した「Google Chrome 109」が正式版に ~Windows 7/8.1対応はこれが最後

17件の脆弱性も修正

「Google Chrome」v109.0.5414.74/.75

 米Googleは1月10日(現地時間)、デスクトップ向け「Google Chrome」の最新安定(Stable)版をアップデートした。今年最初のメジャーバージョンアップで、Windows環境にはv109.0.5414.74/.75が、Mac環境にはv109.0.5414.87が、Linux環境にはv109.0.5414.74が順次展開される。

 「Chrome 109」では、新たに以下の要素が既定で有効化される。

  • Auto range support for font descriptors inside @font-face rule
  • Conditional Focus
  • Cookies Having Independent Partitioned State (CHIPS)
  • CSS `hyphenate-limit-chars` property
  • CSS 'lh' Length Unit
  • HTTP response status code in Resource Timing
  • MathML
  • MediaTrackSupportedConstraints.suppressLocalAudioPlayback
  • Origin Private File System (OPFS) on Android
  • Same-site cross-origin prerendering triggered by the speculation rules API
  • Snap border, outline and column-rule widths before layout
  • WebTransport BYOB readers

 なかでも注目は、数式を表示するためのマークアップ言語「MathML」がサポートされたことだろう。

 「MathML」(Mathematical Markup Language)はもともと「Gecko」エンジン(Firefox)と「WebKit」エンジン(Google Chrome/Safari)でサポートされていたが、「Chrome」がレンダリングエンジンを「WebKit」から「Blink」へ切り替えたのち、2013年に一度「Blink」から削除された。そのため、「Chromium」(Blink)系Webブラウザーで「MathML」の数式をWebページへ埋め込むのに、数式を静止画像にして挿入するか、「MathML」をレンダリングできるJavaScriptライブラリを別途用意する必要があった。

 最新の「Chrome 109」では「MathML 3」の仕様のうち、Webブラウザーに必要な機能を吟味して策定されたサブセット「MathML Core」が実装され、そうした工夫は必要なくなっている。「MathML」数式のネイティブレンダリングは「Microsoft Edge」や「Opera」などの「Chromium」系Webブラウザーでもサポートされる見通しで、「MathML」の普及が進みそうだ。

「MathML」数式のネイティブレンダリング

 そのほかにも、「Chrome 110」からはWindows版の対応OSがWindows 10以降に改められる予定。つまり、Windows 7/8.1をサポートするバージョンは「Chrome 109」が最後となる。Windows 7/8.1はMicrosoftによるサポートも終了しているので、できるだけ早い後継OSへの移行を心がけたい。

 なお、セキュリティ関連の修正は、全17件。そのうちCVE番号が公開されている脆弱性は14件で、深刻度の内訳は「High」が2件、「Medium」が8件、「Low」が4件となっている。内部監査やファジングで発見された不具合も修正されているとのこと。

 デスクトップ向け「Google Chrome」はWindows/Mac/Linuxに対応しており、現在、同社のWebサイトから無償でダウンロード可能。すでにインストールされている場合は自動で更新されるが、設定画面(chrome://settings/help)にアクセスすれば手動でアップデートすることもできる。