ニュース

「Microsoft Word」にも書式なし貼り付けの[Ctrl]+[Shift]+[V]キー

「Excel」に続き「Microsoft 365 Insider」でテスト。既存ショートカットの変更に注意

「Microsoft Word」に書式なし貼り付けのショートカットキー([Ctrl]+[Shift]+[V]キー)が導入へ

 米Microsoftは3月8日(現地時間)、「Microsoft Word」に書式なし貼り付けのショートカットキー([Ctrl]+[Shift]+[V]キー)を導入する計画を明らかにした。まずはプレビュープログラム「Microsoft 365 Insider」でテストされる。

 Webページのテキストを選択してクリップボードへコピーし、「Word」や「OneNote」などの書式付きテキスト(リッチテキスト)を扱えるアプリへ貼り付けると、太字や斜字といった書式が付いてきて、煩わしく感じるときがある。

 そこで、[Ctrl]+[Shift]+[V]キーでテキストを書式なし(プレーンテキスト)として貼る付ける機能が「Excel」でテスト中だが、同様の機能が「Word」にも投入される。

 アプリによってこの機能の呼び方はさまざまだが、「Word」では「テキストのみ貼り付け」(Paste Text Only)と呼ばれるようだ。ともあれ、このショートカットキーさえあれば、書式をはがすためだけにテキストをわざわざ一度「メモ帳」に貼り付けてからコピーし直すといった操作が不要となるだろう。

バッティングする既存のキーボードショートカットは変更へ

 これに伴い、「Word」ではショートカットキーが一部変更されるとのこと。「Word」は1983年から製品化――今年で40周年を迎える――されており、その長い歴史ゆえにキーボードショートカットが業界の標準から乖離し、ユーザーから使いにくいとの声が寄せられることも多い。そのため、これを機に業界標準に合わせてキーボードショートカットの初期設定が変更される。

  • テキストのみ貼り付け(PasteTextOnly):なし→[Ctrl]+[Shift]+[V]キー
  • 書式のコピー(CopyFormat):[Ctrl]+[Shift]+[C]キー→[Ctrl]+[Alt]+[C]キー
  • 書式の貼り付け(PasteFormat):[Ctrl]+[Shift]+[V]キー→[Ctrl]+[Alt]+[V]キー
  • 形式を選択して貼り付け(PasteSpecial):[Ctrl]+[Alt]+[V]キー→なし
  • 著作権マークの挿入(Copyright):[Alt]+[C]キー→なし

 形式を選択して貼り付けのキーボードショートカットはなくなるが、[Alt]キー→[H]キー→[V]キー→[S]キーというアクセラレーターを使えば、キー操作だけでコマンドを実行することは可能。

[Alt]キー→[H]キー→[V]キー→[S]キーというアクセラレーターを使えば、キー操作だけで「形式を選択して貼り付け」コマンドを実行することは可能

 著作権マークの挿入は、「(C)」と入力すれば自動で「©」へ変換される。また、[挿入]-[記号と特殊文字]コマンドから「©」を選択してもよい。

 元のショートカットへ戻したい場合は、「Word」のショートカットキーのカスタマイズ機能が使える。まず、バックステージ(リボンの[ファイル]タブ)から[オプション]ダイアログを開き、[リボンのユーザー設定]タブへアクセスする。次に、左側のリストの下にあるショートカットキーの[ユーザー設定]ボタンを押す。あとは、目的のコマンドを探して、元のキーボードショートカットを割り当てればよい。

[オプション]ダイアログを開き、[リボンのユーザー設定]タブへ
ショートカットキーの[ユーザー設定]ボタンを押せば、カスタマイズダイアログへアクセスできる

 なお、この機能は以下のバージョンで利用可能。「Microsoft 365 Insider」に登録すると、製品リリースより前に受け取ることができる。

  • Windows:バージョン16.0.15831.20174およびそれ以降
  • Mac:バージョン16.67.1113.0およびそれ以降