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次期「ATOK for Windows」はユーザーの入力傾向に応じて入力ミスを自動修復可能

プレミアム版にはよく使う定型文を簡単に収集・利用できる「ATOK@ブンコレ」も

「ATOK for Windows(ATOK Passport)」の次期バージョンTech Ver.34が発表

 (株)ジャストシステムは12月1日、日本語入力システム「ATOK for Windows(ATOK Passport)」の次期バージョンTech Ver.34を発表した。提供開始は2024年2月1日を予定している。

 今回、ユーザーの入力傾向に応じて入力ミスを自動修復する機能「ATOKパーソナライズドコレクト」を新たに開発。この機能は、Tech Ver.33から導入された「ATOKハイパーハイブリッドエンジン」の技術を変換だけではなく入力支援に応用したもの。使い込むほどに“わたし”の入力傾向にあわせた入力ミスの自動修復を行うようになるという。

 例えば「keiaai」という入力ミスをしても、ユーザーの過去の入力履歴を照合して傾向を判定し、「けいさい」や「けいざい」に修復可能。

利用者の入力傾向に合わせた自動修復が行われる

 また、母音を打ち飛ばして「kんせい」となっている場合「かんせい」「きんせい」「くんせい」など、さまざまな単語の可能性があるが、前後の文脈を判定し適切に母音を補ってくれる。

母音を打ち飛ばしてしまった場合

 この機能で行われた修復は、「ATOK」からの提案を振り返ることができる「ATOKアトカラ」で通知され、修復の強度を設定可能。スライダーを左右に動かして自分に合った入力支援の強度に調節できる。

「ATOKアトカラ」で修復強度を調節

 このほか、「ATOK Passport プレミアム」限定機能としてよく使う定型文を簡単に収集・利用できる機能「ATOK@ブンコレ」が搭載される。メールやビジネス文書で使うひな形通りの文章を定型文として登録し、アプリケーションを問わずにすぐ呼び出すことが可能。

 メールソフト上などで登録したい文書を範囲選択し、クリップボードへのコピーと同じ操作([Ctrl]+[C]キー)を2回、続けて打つと、「ATOK@ブンコレ」が起動し登録ができる。

「ATOK@ブンコレ」に定型文を登録

 定型文を利用するときは、ATOKで[@]キーを入力して、表示される推測候補から[→@ブンコレ]を選択すると、メニューをたどって選んだ文書が入力可能だ。

定型文を呼び出し、入力

 登録したい文書を「ATOKクラウドチェッカー」で校正する機能も搭載しているほか、「一太郎2024」で登録・呼び出しすることも可能。

登録前の定型文を校正できる
一太郎文書の登録も可能

 また、各種ツールを含め「ATOK Passport」に搭載するアプリケーションが64bit化される。これにより、Windows 10の32bit版(x86環境)では動作保証外となる。もちろん、Windows 11/10の64bit版(x64環境)上であれば、32bitアプリケーションへの入力が可能だ。