ニュース

「フォト」アプリへAIによる被写体削除機能 ~ArmデバイスやWindows 10にも展開

まずは「Windows Insider Program」でテスト

「ジェネレーティブ消去」機能で犬のリードだけを削除するデモ

 米Microsoftは2月22日(現地時間)、Windows 11に標準搭載されている「フォト」アプリのアップデートを発表した。写真の不要オブジェクトを除去できる「スポット修正」機能に生成AIを導入するなどの改善が行われている。

写真の不要オブジェクトを除去できる「スポット修正」機能

ジェネレーティブ消去

 「ジェネレーティブ消去」(Generative Erase:生成的消去)は、既存の「スポット修正」機能をAIの力でブーストしたものだ。被写体を消した跡を、「スポット修正」よりも自然に補ってくれる。

被写体を消した跡を「スポット修正」よりも自然に補ってくれる「ジェネレーティブ消去」

 この機能へアクセスするには個別の写真を開き、ツールバーの[画像の編集]-[Erase](消去)コマンドを選択する。ブラシのサイズを調整しながら、削除したいオブジェクトや領域を指定(マスク)すると、オブジェクトが自動で削除される。さらに細かく制御したり、一度に複数のオブジェクトを削除したい場合は、自動適用を無効にしてマスクを追加・削除すればよい。

AI機能を使えるデバイスが拡充

 「フォト」アプリには、上述の「ジェネレーティブ消去」のほかにも、背景をぼかす、背景を削除して置き換えるなどのAI編集機能が備わっている。

 これらのAI編集機能はこれまでIntel/AMD環境のWindows 11専用だったが、今後はArm搭載デバイスでも利用できるようになる。また、Windows 10の「フォト」アプリにも展開されるとのこと。

 以上の改善は、「Windows Insider Program」(Windows 10/Windows 11)の全チャネルのビルドでロールアウトが始まっている。バージョンがv2024.11020.21001.0になっていれば、利用できるようだ。大きな問題がなければ、いずれ製品版にも導入されるだろう。