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AI対応の「Windows Search」が製品投入間近 ~Windows 11 24H2のRelease Previewに登場

名前を正確に覚えていないファイル・設定も、言葉の意図をくみとって検索。ただし――

AI対応の「Windows Search」が製品投入間近、「Windows 11 バージョン 24H2」のRelease Previewチャネルに

 米Microsoftは3月24日(現地時間)、「Windows 11」Build 26100.3624(KB5053656)をRelease Previewチャネルでリリースした。「Windows 11 バージョン 24H2」(Build 26100)に対するアップデートで、大きな問題がなければ、オプションのプレビューリリースを経て「Windows Update」で正式展開される。

 このリリースの目玉は、OSの検索機能「Windows Search」に導入される「セマンティックインデックス」(semantic indexing)だ。

ローカルセマンティックインデックス

 従来の「Windows Search」は、入力したキーワードに一致するファイルをリストアップする「字句インデックス」しかサポートされておらず、ファイルを探すときはその名前や拡張子を正確に記憶したり、あとで探しやすいように名前を工夫してファイル管理を行う必要があった。

 しかし、「セマンティックインデックス」は「Copilot+ PC」デバイスに搭載されたAIプロセッサー「NPU」を活用することで、言葉の意味を考慮した検索が行える。このAI検索機能を利用すれば、たとえば「夕焼けの写真」「昨日保存した論文」といったあいまいな指示でも、それにマッチした写真やドキュメントを簡単に探し出せる。

言葉の意味を考慮した検索が行えるAIファイル検索

 また、このAI検索は「設定」アプリでも有用。具体的な設定項目の名前を正確に憶えていなくても、たとえば「壁紙を変える」といった指示で[個人用設定]-[背景]ページへたどり着ける。

AI検索は「設定」アプリでも有用

 「字句インデックス」と「セマンティックインデックス」は併用が可能だが、後者が使えるのはSnapdragonプロセッサーを搭載した「Copilot+ PC」のみとなる(AMD/Intelは後日対応)。ローカルで動作するので、インターネット接続は不要だ。

クラウドファイルのAI検索

 加えて、本リリースでは「OneDrive」クラウドストレージに保存された写真のAI検索も提供される。この機能を利用するには、「Microsoft アカウント」へのログインとインターネット接続が必要(ない場合はキーワード一致する検索結果のみが表示される)。

 ただし、この機能も当面はSnapdragonを搭載した「Copilot+ PC」でしか利用できない。AMDおよびIntelを搭載した「Copilot+ PC」は近日中に対応予定だ。

クラウドファイルのAI検索