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統合開発環境「IntelliJ IDEA 2025.1」が公開 ~「Java 24」完全対応、JetBrains AI強化
「Kotlin」サポートの新実装「K2」モードが安定版に、既定有効
2025年4月21日 15:59
チェコのJetBrainsは4月16日(現地時間)、統合開発環境「IntelliJ IDEA 2025.1」をリリースした。生産性、コードの品質、そして全体的な快適さを向上させるため、全体にわたり多くの改良が加えられている。
「IntelliJ IDEA」は、Javaアプリを開発するための統合開発環境。プラグインを追加することで、Java以外のプログラミング言語にも広く対応する。日本語へのローカライズも行われおり、「Visual Studio」に匹敵する生産性の高さから多くのアプリ開発者の支持を集めており、Androidアプリの開発環境「Android Studio」のベースとしても利用されている。
最新版の「IntelliJ IDEA 2025.1」における主な新要素は、以下の通り。
- 「Java 24」の完全サポート
- プログラミング言語「Kotlin」の開発エクスペリエンスを支える新しい基盤「K2」モードが安定版に到達し、デフォルト有効化。JVM開発者向けの新しい対話型環境Kotlinノートブックもビルドイン
- 「JetBrains AI」が大幅にアップグレード。コーディング支援「AI Assistant」とコーディングエージェント「Junie」の両方が単一のサブスクリプションで利用可能に。JetBrainsのすべてのAI機能がIDEから無料でアクセスできる(一部機能はクレジットベースの制限アクセス)
- 「Claude 3.7 Sonnet」と「Gemini2.0 Flash」のサポート
- 新しいターミナルアーキテクチャーのベータ版を搭載
- WindowsとLinux でメインメニューをメインツールバーに統合できるように
- Markdownプレビューで検索機能が有効に
- Windowsでネイティブのファイルダイアログをデフォルトで使用するように
- バックグラウンドでプラグインを自動的に更新するように設定可能に
- 「Scala 3」のサポート改善
- 「Gradle」対応の強化
- 「Bazel」プロジェクトのサポート改善
- コミットの詳細が差分ビューに直接表示されるようになるなどの「Git」エクスペリエンス改善
- デバッグ機能の強化
- 「MySQL」と「MariaDB」のイントロスペクションレベルが導入され、データベースのサイズに基づいて読み込まれるメタデータの量を自動的に調整してパフォーマンス向上
一方で、「glibc」v2.28未満のLinuxディストリビューションでサポートが打ち切られた。当該環境では起動時に警告が発せられる。
「IntelliJ IDEA」は現在、同社のWebサイトからダウンロード可能。IDE内から直接アップデートしたり、同社のIDEを管理する「Toolbox」アプリで更新したりすることも可能だ。価格は個人利用の場合で年額23,660円(初年度、以降割引あり)など。学生や教師、オープンソース開発などでの無償提供もある。