レビュー
令和でもドドンと常駐。 AIで喋る「伺か」ライクのデスクトップマスコットアプリ「Vcot」
「ChatGPT」「VOICEVOX」による生き生きとした会話を楽しもう!
2023年12月5日 13:30
約20年前に登場し一世を風靡した「伺か」(うかがか)を覚えていますか。自分の好みのキャラクターを配置して、キャラクターを眺めたり、会話を楽しむことができたりと、いまでも愛好者がいるデスクトップマスコットアプリです。
そして時を経ること令和。いま話題となっている生成AI「ChatGPT」が登場しました。「ChatGPT」は、さまざまなタスクをこなしたり、自然な会話ができます。なかでも、この「ChatGPT」を使って「Excel」の“あの”マスコットを再現された方もいらっしゃったのは記憶に新しいところです。
上記の記事で紹介した「カイルくんGPT」は、Excel上で動作するマスコットでしたが(Excel上にいたマスコットアプリを表現したものなので当然なのですが……)、デスクトップ上で動作する「伺か」ライクなマスコットアプリとして開発されたのが、今回取り上げる「Vcot」です。
「Vcot」は、ナマリカルテ氏が開発したソフトウェアです。ダウンロードは現在BOOTHから無料で可能。Windows 11で動作することを確認しています(500円のカンパ用バージョンも用意されています。中身は同じ物です)。
本ソフトは「ChatGPT」を使ってキャラクターとの会話を楽しむことができるデスクトップマスコットアプリです。標準で用意されているアバター以外にも、VRM形式のアバターや、静止画などでキャラクターのビジュアルを変更することもできます。
また、AI音声合成ツール「VOICEVOX」のボイスも設定可能です。キャラクターの性格やしゃべり方を決めるプロンプトをカスタマイズすることもできるので、クールなイケメンキャラクターから、可愛らしい女の子のキャラクターと会話することができるなど、カスタマイズの幅は広いです。
会話を始めるには、まず「ChatGPT」のAPIキーを設定する必要があります。キャラクターを右クリックすると表示されるメニューから[設定]を選択したあと、[全体設定]を選び、会話タブを開くと、API入力用の項目が表示されます。
APIキーの入力が終わったら、早速会話をしてみましょう。キャラクターの横に表示される吹き出しの最下部に入力欄があるので、自由な文章を入力してみてください。
実際に会話してみると、受け答えはかなり自然です。しれっと嘘をつく「ChatGPT」ならではの挙動があるので、情報の正確性を求める会話をするのはあまりオススメできませんが、それっぽい会話を楽しむのは充分な精度だと思います。
また[設定]の[アバター変更]をクリックすると、表示されるアバターの変更が可能です。さらに[キャラ設定]をクリックすると、どんなスタイルで会話をするかの調整ができます。
なお、設定が少し大変ですが、複数キャラクターでの会話にも対応しています。
「Vcot」での注意が必要な点として、本アプリは「ChatGPT」のAPIを使用しているため、別途APIの使用料金がかかります。会話の頻度や、どこまで会話データを維持するかなどの設定にもよるのですが、API使用料は1カ月で100円~500円とのことです。
令和最新のAIを使ってデスクトップでの会話が楽しめる本ソフト「Vcot」。自分好みのキャラクターがデスクトップに居るのは癒やしになりますし、そんなキャラクターと自然な会話ができるのはやはり楽しいものです。PC作業のちょっとした息抜きにもオススメです。もしかしたら作業効率がアップするかもしれませんね。
[2023年12月5日追記] ちなみに筆者の環境では、本アプリを正常に終了できない現象が発生しているのを確認しました。起動や動作自体に問題はないと思われますが、そのときは強制終了で対応しています。アップデートによる改善があるまでに、もし同じ現象になったら試してみてください。
[お詫びと訂正] 記事掲載当初、APIキーの使用に『ChatGPT Plus』の加入が必要と記載していましたが、必須ではありませんでした。訂正してお詫び申し上げます。
ソフトウェア情報
- 「Vcot」
- 【著作権者】
- ナマリカルテ 氏
- 【対応OS】
- 編集部にてWindows 11で動作確認
- 【ソフト種別】
- フリーソフト(別途API使用料が発生)
- 【バージョン】
- 1.02(23/11/15)