いまさら聞けないExcelの使い方講座
【Excel】おせっかいはやめて!エクセルのありがた迷惑な機能を外して自分仕様にするテク
2017年12月4日 06:55
ありがた迷惑な機能を外したい
毎日の仕事に欠かせないツールの1つとしてExcelを使っている人は多いと思います。普段は頼りになるExcelですが、時々気を利かせて、入力した文字や値を勝手に自動変換してしまうことがありますよね。こちらの意図したとおりにやってくれる時はよいのですが、そうでない場合は、非常に煩わしいものですよね。
今回は、いくつかあるExcelのありがた迷惑な機能の中から3つを選び、これらの機能を解除する方法を説明します。この記事を参考に、自分の使いやすいようにExcelの設定を見直してみてくださいね。
予測変換されないようにする
セルに文字を入力している途中に、前の行などに入力した内容が入力候補として表示されることがありますよね。これをオートコンプリート機能といいます。表示された内容が入力しようとしている内容と一致する場合は、手間が省けて便利ですが、毎回このように表示されるのが迷惑に感じることもありますよね。
例えば、名簿の所属の欄(ここではセルC5)に「総務部人事課」と入力するために「そ」を入力すると、その上のセルと同じ「総務部総務課」という内容が入力候補として表示されます(①)。
今回は、「総務部人事課」と入力したいので、入力候補を削除したいと思います。このような時には[Delete]キーを押します(②)。
毎回[Delete]キーを押して入力候補を消すのが面倒な場合は、[Excelのオプション]から、Excel全体に対してオートコンプリート機能をOFFにすることもできます。その方法を見ていきましょう。
[ファイル]タブをクリックして、[情報]画面の[オプション](③)をクリックします。
[Excelのオプション]が表示されます。[詳細設定](④)の[オートコンプリートを使用する]チェックボックス(⑤)をクリックしてOFFにします。
[OK](⑥)をクリックしてシートに戻ります。
今度は「総務部人事課」と入力しようとしても、入力候補が表示されなくなりました(⑦)。
自動的に修正されないようにする
Excelには、ユーザーが入力した文字や用語を自動的に修正してくれるオートコレクトという機能があります。スペルミスなどを自動で修正してくれるので便利な機能ですが、意図的に書いているのに勝手に修正されてしまうとイライラしますよね。
例えば、「定例ミーティング議事」のセルA4に「(c)」(①)と入力して次のセルに移動すると、意図していない文字に変換されてしまいました(②)。
この項では、このように自動的に修正されてしまうオートコレクト機能の設定を変更する方法を解説します。今回も[Excelのオプション]で設定変更を行います。
[Excelのオプション]の[文章校正](③)の[オートコレクトのオプション](④)をクリックします。
すると[オートコレクト]ダイアログボックスが表示されます。[オートコレクト]タブ(⑤)の[入力中に自動修正する]チェックボックス(⑥)をクリックしてOFFにします。
他にも「2文字目を小文字にする」や「文の先頭文字を大文字にする」などの選択肢があるので、自分にとって不要だと思われるものがあれば、チェックボックスをOFFにしてください。
[OK](⑦)をクリックしてダイアログボックスを閉じます。
もう一度「(c)」(⑧)と入力して次のセルに移動すると、今度は変換されずに「(c)」(⑨)のまま表示されるようになりました。
文字列が数値や日付に変換されないようにする
「1-1」や「1/1」と入力すると、「1月1日」のような日付に自動変換されてしまい、煩わしく思ったことはありませんか。また、「(1)」と入力したかったのに、「-1」という数値になってしまい(①)、修正するのが面倒だったという経験のある人は多いと思います。
「これもオートコレクトの仕業?」と思うかもしれませんが、そうではありません。
このような場合は、あらかじめセルの表示形式を「文字列」に設定しておくと自動変換されることを防げます。では実際にやってみましょう。
セルA2を選択(②)した状態で、[ホーム]タブ(③)の[数値の書式]の横の矢印(④)をクリックして[文字列](⑤)を選択します。
再び「(1)」と入力すると、今度は自動変換されずに「(1)」と表示されました(⑥)。
今回は、セルA2に対してのみ表示形式を「文字列」に設定しましたが、例えば、A列には常に(1)や(2)のような箇条書き番号を入力するという場合は、A列全体にこの設定をしておくとよいでしょう。
ありがた迷惑な機能は使わないほうがいいこともある
今回は、いくつかあるExcelのありがた迷惑な機能の中から3つを選び、これらの機能を解除する方法を解説しました。
Excelで作業する際には、自動化する部分と自分自身が手作業で行う部分とを区別して使えるようになると、より作業効率がUPします。ぜひ活用してみてくださいね。
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