いまさら聞けないExcelの使い方講座

【Excel】見積書の価格表を載せたシートは顧客に見られたくない！エクセルで特定のシートを非表示にしてパスワードをかけるテク

2018年1月19日 06:55

見られたくないシートを隠したい

　Excelを使って見積書や請求書を作成したことがある人は多いと思います。このような資料を作成するにあたり、価格の情報や自分用にメモした情報など、相手に見られたくない情報ってありますよね。こういった相手に見られたくない情報も、同じExcelのブックで管理したいと思ったことはありませんか。

　Excelの「シートの非表示」と「ブックの保護」という機能を組み合わせて使うと、相手に見られたくないシートを非表示にして、ロックをかけておくことができます。

　自分自身の作業の際には価格情報や自分用のメモを記述したシートを参照することができ、相手に提出する時には、そのシートを非表示にしてロックしてしまえばよいのです。この機能を使えば、見られたくない情報を隠すことができるので、とても便利です。

　では実際に使い方を見ていきましょう。

　例として、見積書を考えてみましょう。この「見積書.xlsx」には「見積書」シート（①）と「価格表」シート（②）が保存されているものとします。「見積書」シートは正式な資料として提出するものですが、「価格表」シートは内部的な資料なので相手には見られたくないという場合を想定してみます。

　ではまず、「価格表」シートを非表示にしてみましょう。

　「価格表」シートを表示して、［ホーム］タブ（③）の［書式］（④）→［非表示/再表示］（⑤）→［シートを表示しない］（⑥）をクリックします。

　「価格表」シートが非表示になりました（⑦）。

　ただしこのままでは、他の人がシートを再表示することができてしまいます。次の項では、「ブックの保護」を行って、他の人がシートを再表示できないようにします。

　この項では、「ブックの保護」をする方法を解説します。ブックの保護を行うと、シートの構成が変更されるのを防止できます。これにより、シートの追加・削除、シートの非表示・再表示といった変更を防ぐことができます。

　［校閲］タブ（①）の［ブックの保護］（②）をクリックします。

　［シート構成とウィンドウの保護］ダイアログボックスが表示されます。［パスワード］欄に任意のパスワードを入力（③）します。ここでパスワードを設定しないと、誰でも「ブックの保護」を解除することができてしまうので、今回の例では、パスワードは必ず入力します。

　［シート構成］のチェックボックスをクリックしてON（④）にして、［OK］（⑤）をクリックします。

　［パスワードの確認］ダイアログボックスが表示されるので、再度、パスワードを入力（⑥）します。パスワードを忘れてしまうと、復旧できなくなるので注意してください。

　［OK］（⑦）をクリックしてダイアログボックスを閉じます。

　これで、ブックが保護されました。

　再度［ブックの保護］（⑧）をクリックしてみると、［ブック保護の解除］ダイアログボックス（⑨）が表示されて、パスワードを入力しないと解除することができません。

　また、［ホーム］タブ（⑩）→［書式］（⑪）→［非表示/再表示］（⑫）をクリックしてみても、［シートを表示しない］（⑬）や［シートの再表示］（⑭）などのメニューはグレーアウトされていて選択できなくなっていますね。［シートの整理］欄のメニュー項目（⑮）も同様に選択できません。

　今回は、Excelの「シートの非表示」と「ブックの保護」という機能を組み合わせて、相手に見られたくないシートを非表示にしてパスワードで保護する方法を解説しました。

　自分だけのメモや相手に見られたくない情報が入力されたシートを非表示にして、パスワードで保護できるので、これらの情報をいちいち削除したり、別のブックに保存しなおしたりする必要はありません。

　ただし、パスワードを忘れてしまうと復旧できなくなるので、十分注意して使ってくださいね。