いまさら聞けないExcelの使い方講座

【Excel】[F2]キーを押したつもりが間違ってヘルプを起動してしまった!エクセルで[F1]キーを押してもヘルプが起動しないように設定する方法

誤って[F1]キーを押してしまう……

 パソコンを使って作業をしていると、どうしてもタイプミスをしてしまうことはありますよね。Excelを使って作業している際に、誤って[F1]キーを押してしまうことはありませんか。

 パソコンのキーボードの左上のほうには、Excel作業でよく使うキーが集まっています。例えば[F2]キーは、セルを入力モードから編集モードに切り替える時に使いますし、[Esc]キーは入力を取り消す際に使います。また、[半角/全角]キーも、全角文字と半角文字を切り替える際によく使いますね。

 そんな中で、誤って[F1]キーを押してExcelのヘルプが起動してしまうと、『あーまたやってしまった!』と、イライラしませんか。

 今回は、そんな経験のある読者のために、Excelでの作業中に誤って[F1]キーを押しても、ヘルプが起動しないようにするテクニックを紹介します。

マクロで[F1]キーを無効にする

 [F1]キーを無効にするには、マクロの機能を使います。とはいっても、簡単なコード3行をコピーするだけなので安心してください。

 具体的な手順は2つになります。まず、マクロを記述するための「個人用マクロブック」を作成します。そしてその次に、「Visual Basic Editor」を開いてコード3行をコピーします。

 非常に簡単な作業なので、読んでぜひ試してみてくださいね。

個人用マクロブックの作成

 まず、マクロを記述するための「個人用マクロブック」を作成します。適当なExcelのブック(ここでは新規ブック)を開いて[表示]タブ(①)→[マクロ](②)→[マクロの記録](③)をクリックします。

 [マクロの記録]ダイアログボックスが表示されます。[マクロの保存先]欄のドロップダウンリストから[個人用マクロブック](④)を選択して、[OK](⑤)ボタンを押します。

 ここでは、「個人用マクロブック」を作成することが目的なので、何もせずに記録を終了します。[表示]タブ(⑥)→[マクロ](⑦)→[記録終了](⑧)をクリックすると記録を終了できます。

 これで個人用マクロブックが作成されました。

「Visual Basic Editor」でコードを記述する

 では次に「Visual Basic Editor」を開いてコードを記述します。Visual Basic Editorは、ExcelでVBA(マクロ)のプログラミングを記述する際に使うツールです。ここでは、コードをコピーするだけなので、詳しい解説は省略します。

 [Alt]+[F11]キーを押して、Visual Basic Editorを起動します。

 画面の左側に表示されるウィンドウをプロジェクトエクスプローラー(①)といいますが、このウィンドウに表示されている[VBAProject (PERSONAL.XLSB)]→[標準モジュール]→[Module1](②)をダブルクリックします。すると、コードウィンドウ(③)が表示され、マクロを編集できるようになります。

 コードウィンドウに以下のようなコードを貼り付けます(④)。

Sub auto_open()
Application.OnKey "{F1}", "" 'ヘルプキー無効化
End Sub

 「'ヘルプキー無効化」の部分は、コメント(コードの説明を記述した文)です。

 [上書き保存](⑤)をクリックして、保存します。

 画面の右上の[×]ボタン(⑥)をクリックしてVisual Basic Editorを終了します。

 すると、Excelの画面に戻るので、ここでも[×]ボタン(⑦)をクリックして、一度終了します。

 再度、Excelを起動して[F1]キーを押してみてください。ヘルプ画面は起動しません!

ヘルプが必要になったら……

 実際にヘルプを参照したくなった場合は、どうすればいいでしょうか。Excel 2016の場合は、タブの一番右にある[実行したい作業を入力してください](①)と表示された欄(操作アシスト)からヘルプを見ることができます。

 「マクロ」(②)と入力してみると検索結果のリストが表示され、["マクロ"のヘルプを参照](③)をクリックするとヘルプにアクセスできます。試しに[マクロ記録で作業を自動化する](④)をクリックしてみます。

 ヘルプウィンドウ(⑤)が画面の右側に表示され、「マクロ記録で作業を自動化する」について調べることができます。

 Excel 2013以前のバージョンでは、タイトルバーの右側の[?]ボタン(⑥)をクリックするとヘルプ画面が表示される(⑦)ので安心してくださいね。

[F1]キーを無効にしてイライラを解消する

 今回は、Excelでの作業中に、誤って[F1]キーを押してもヘルプが起動しないようにするテクニックを紹介しました。マクロ機能を使って設定を行いましたが、簡単にできたと思います。

 今までイライラに悩まされていた読者は、ぜひ試してみてくださいね。

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