いまさら聞けないExcelの使い方講座

【Excel】「すぐにその資料をメールして!」上司の無茶ぶりも軽くあしらえる! エクセルで作成途中のファイルを瞬時にメール送信するテク

「すぐにメールして!」と言われても……

 上司(電話にて)「午前中に頼んでおいたあの見積書、もうできた?」
 部下「あともう少しですけど……」
 上司(電話にて)「途中でもいいから、今すぐそれ、メールで送って!」
 部下「えっ……(焦)」

 このやりとりを読んで、身に覚えのある読者は少なくないのではないでしょうか?

 「無茶ぶりしないでよ……」と心の声を抑えながら焦って操作をしていると、作成中のブックをいったんどこかに保存してメールソフトに切り替え、先ほどのブックを添付する……という普段なら何でもない操作も、案外手間取ってしまうことってありますよね。

 今回は、こんな時に知っておくと便利な、作成中のExcelブックを瞬時にメール添付で送信する方法について解説します。この方法を知っていれば、上司も「お、早いな……」と感心してくれることでしょう。ただし今回の方法は、Office 365ユーザーで、なおかつメールアプリとしてOutlookを使用している(Outlookが既定の電子メールアプリとして設定されている)ユーザー環境に限ります。

タイトルバーの右端にある[共有]から瞬時にメールを送信!

 次の「見積書」(①)を作成している途中で、上司からすぐにその資料をメールするように指示されたという例を考えてみましょう。

 まず、タイトルバーの右端にある[共有](②)をクリックします。

 「あれ、操作の前にブックを保存しなくてもいいの……?」と疑問に思った読者もいるかもしれません。もちろん、ここで一度ブックを保存しても構いません。保存しない場合でも、現在入力されている状態のドキュメントをメールで添付することができます。どちらでも構いませんが、ブックにまだ名前が付いておらず「Book1.xlsx」などとなっている場合は、いったん名前を付けて保存をしてから、次の手順に進んだほうがよいでしょう。

 [共有]画面が表示されるので、画面の下のほうに着目します。Excelブックのままメールに添付して送信したい場合は[Excelブック](③)をクリックし、PDFファイルに変換して送信したい場合は[PDF](④)をクリックします。どちらを選ぶかは場合によりますが、受信者(今回の例では上司)がそのファイルを使って作業をしそうな場合は[Excelブック]を選ぶとよいでしょう。反対に、内容だけを知りたがっていたり、スマホなどのOfficeアプリが入っていない端末から確認していたりする場合は、[PDF]を選ぶとよいでしょう。

 今回の例では、[PDF]をクリックします。

 するとOutlook(⑤)が起動します。先ほどの見積書が自動的にPDFに変換され、「見積書.pdf」という名前で[添付ファイル]欄に表示されていますね(⑥)。この「見積書.pdf」をダブルクリックしてみましょう。

 すると今度は、PDF閲覧ソフトが起動して変換されたPDFが表示されます(⑦)(PDF閲覧ソフトが起動する前にメッセージが表示されることがありますが、気にせずに進みます)。ここで先ほどの文書の内容を確認できます。確認できたら、画面右上の[×]ボタン(⑧)をクリックしてPDFを閉じます。

 Outlookの画面に戻るので、宛先、件名、本文など必要事項を入力(⑨)して、[送信](⑩)をクリックします。

 これで完了です。あっという間にできましたね。

作成中のブックを瞬時にメールで送信する

 今回は、作成中のExcelブックを瞬時にメールで送信する方法について解説しました。Excelブックのまま送信するか、PDFに変換して送信するかを選べるところも便利ですね。

 普段、仕事をしていると、「今すぐに」「なる早で」など、スピードを要求されることが多々あると思います。この方法を知っていれば、少ない手順で、すばやくドキュメントをメール送信することができます。ぜひ使ってみてくださいね!

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