いまさら聞けないExcelの使い方講座

【Excel】画面を分割して必要なデータを1画面に収めよう！エクセルで大きな表をストレスなく操作するテクニック

トップスタジオ

2019年2月4日 06:55

大きな表の中で必要なデータが離れていると作業の効率が悪い……

　社員名簿には、たくさんの情報が含まれていますよね。名簿に含まれる情報の中には、社員番号、所属部署、メールアドレスなど業務で日常的に必要とされる情報もあれば、住所や電話番号などの個人情報もあります。でも、これらの情報はどんな作業をしている時にも使いやすい順番に並べられているとは限りませんよね。

　例えば、「○○商事従業員名簿」を参照しながら、社員に発送する郵便物の準備をするとします。郵便物を発送するには、氏名と郵便番号、住所が必要ですよね。でも、この従業員名簿では、郵便物の発送に必要なこれらのデータが離れた位置にあります（①）。これでは、それぞれの社員の郵便番号や住所を氏名と対応付けるのが少し面倒ですね。

　こんな時に便利な機能が、Excelの「分割」です。この「分割」機能を使うと、表の中の好きな位置で画面を分割し、分割したそれぞれの画面を自由にスクロールできるようになります。今回の記事では、この「分割」の方法を解説します。

画面を分割したい場所のすぐ右の列またはすぐ下の行を選択して分割する

　それでは、先ほどの「○○商事従業員名簿」を分割して、氏名と郵便番号・住所を隣り合わせで表示できるようにしてみましょう。

　「分割」機能を使うと、選択した列の左側または選択した行の上側の境界で画面を分割できます。列や行ではなくセルを選択すると、そのセルの左側の境界と上側の境界で画面が4分割されます。この文を読んでいるだけではピンと来ないと思いますので、実際に操作してみましょう。

　まず、D列の列見出しをクリックして、D列全体を選択します（①）。C列とD列の間で画面を分割すれば良いので、ここではD列全体を選択します。列を選択したら、［表示］タブ（②）→［分割］（③）をクリックします。

　C列とD列の間で、画面が分割されました（④）。C列とD列の間に少し太いグレーの線が表示されたのがおわかりいただけるでしょうか。この太い線が表示された場所で、画面が分割されています。

　画面の右側（D列よりも右）の部分を左に向かってスクロールすれば、郵便番号が入力されているH列を氏名のすぐ右側に寄せることができ、必要な情報を一時的にまとめて表示させることができます（⑤）。

　分割をやめて元の表示に戻したい時は、先ほどクリックした［表示］タブの［分割］をもう一度クリックします。画面をたくさんスクロールして混乱してしまった時なども、この［分割］をもう一度クリックすることで元の表示に戻るので、安心して操作ができます。

分割の便利な使い方：［Shift］キーを組み合わせて広い範囲を一瞬で選択する

　画面を分割する操作そのものの解説は前項で完了していますが、ここでは分割の便利な利用方法を1つお伝えします。分割は、表の中の広い範囲を選択する時にも便利に使えるのです。

　先ほどの「○○商事従業員名簿」の中で、全社員の「姓」から「郵便番号」の間にあるすべての項目のデータを選択して別の表にコピペしたいとします。画像では17行目までしか表示されていませんが、この表はその下にも続いており、47行目までデータが入力されています。つまり、今コピーしたいデータはこの表のセルB3からセルH47に入力されているデータということになります。これだけ広い範囲をドラッグで選択するのは大変ですよね。画面の分割を使って、広い範囲を選択してみましょう。

　まずは、前項と同じやり方で、画面を分割しておきます（①）。選択したいセル範囲内であればどこで分割してもOKです。ここでは前項と同じ位置で分割し、選択したいセル範囲の右端にあたるH列が姓・名の列のすぐ右に来るようにスクロールしています。画面を分割したら、選択したいセル範囲の左上隅のセル（ここではセルB3）（②）をクリックします。

　そのまま画面をスクロールして、選択したいセル範囲の右下隅まで表示される状態にします（③）。［Shift］キーを押しながら、選択したいセル範囲の右下隅のセル（ここではセルH47）をクリック（④）すると、「姓」から「郵便番号」までのすべてのデータが選択されます。

　ここで分割をやめて元の表示に戻しても、表内の他のセルなどをクリックしない限り、選択は解除されません。これなら、広い範囲でも簡単に選択できますよね。