いまさら聞けないExcelの使い方講座

【Excel】大量のデータを掲載した表が窮屈に見える!エクセルで手間なくスタイリッシュで見やすい表を作成するテク

よくある格子スタイルの表をもっとかっこよくしたい!

 いつも作成しているExcelの資料を、もう少しかっこよくできないかな……

 こんなふうに感じたことはありませんか? 次の「売上集計(後期)」(①)はよく見かけるExcelの表です。このままでももちろん内容はわかりますが、大量のデータが詰め込まれていてちょっと窮屈そうですよね。さらに、格子スタイルで表を作成していることで圧迫感が強まってしまっています。このような場合は、セルの縦幅を広げ、横線のみのシンプルな表にしたうえで、シートの枠線を非表示にしてみると、少し余裕ができて見やすい資料になります(②)。

 今回の記事では、よくある格子スタイルの表を、見やすくスマートな表に変身させるテクニックを解説します。また、調整した表のレイアウトをオリジナルのテンプレートとして保存する方法も解説します。調整したレイアウトをテンプレートとして保存しておけば、繰り返し同じレイアウトを使うことができ、とても効率的です。

 ではさっそく見ていきましょう。

行の高さを変更する

 Excel 2016を起動して新規シートを開くと、既定で行の高さは「18.75」に設定されています。しかしながら、冒頭の例のように、数字がたくさん並んでいるとちょっと窮屈に感じることもありますよね。そこで、行の高さを広げてみましょう。

 先ほどと同じ「売上集計(後期)」(①)の例でやってみます。まず、シートの左上隅の三角形がある箇所(②)をクリックします。

 すると、シート全体が選択された状態(③)になります。この状態で、行番号の境界線(ここでは行番号2と行番号3の境目)にマウスポインターを合わせると、マウスポインターの形が変わります(④)。

 そのまま下にドラッグ(⑤)すると、シート全体の行の高さを広げることができます。マウスポインターの近くにポップヒント(⑥)が表示されるので、変更後の行の高さを数値で確認できます。

 マウスを離すと、シート全体の行の高さが変更されます(⑦)。先ほどより行の高さが広くなりましたね。

 変更後の高さが気に入らない時は、何度でもやり直すことができます。何度かトライして、ちょうどよい高さを見つけましょう。

表の罫線は横線だけにする

 前項の手順で行の高さを変更したことで、少し余裕の感じられる表になりましたね。この項では、表の罫線を格子ではなく横線だけにすることで、すっきりさせてみましょう。

 まず、「売上集計(後期)」の表(セル範囲A2:H8)を選択(①)します。

 [Ctrl]+[1]キーを押して[セルの書式設定]ダイアログボックスを表示します。ダイアログボックスが表示されたら、[罫線]タブ(②)を選択し、中央部にある[罫線]欄で内側の縦線を指すボタン(③)をクリックします。

 するとプレビュー枠内に表示されていた罫線のうち、内側の縦線が消えましたね(④)。

 同様にして、外側の縦線を指すボタン(⑤と⑥)も続けてクリックします。

 プレビュー枠内に表示されていた両側の縦線も消えましたね(⑦)。[OK](⑧)をクリックしてダイアログボックスを閉じます。

 「売上集計(後期)」の表から縦線が表示されなくなりました(⑨)。

 表に縦の罫線が表示されていなくても、セル内の文字の大きさや文字の配置がそろっていれば、見づらいということはありませんね。

シートの枠線を非表示にする

 前項では表の罫線を横線だけにしてみましたが、シートの枠線が表示されていると違いがわかりづらいですね。この項では、シートの枠線を非表示にしてみましょう。

 [ページレイアウト]タブ(①)→[シートオプション]グループの[枠線]欄(②)を見てみると、[表示]チェックボックスはON(③)になっていますね。

 ここをクリックしてOFF(④)にすると、シートの枠線が非表示になります(⑤)。

 行の高さと罫線を調整し、シートの枠線を非表示にしたら、最初の表と比べてずいぶんすっきりしましたね。

テンプレートとして保存する

 このようなこまごまとした見た目の調整に時間をかけるのは無駄……と考える読者もいるかもしれません。そこで、前項までの手順で調整した「売上集計(後期)」のレイアウトを繰り返し使えるように、テンプレートとして保存しておきましょう。こうすれば、手をかけるのは最初の1回だけで済みます。

 前項までの手順で作成した「売上集計(後期)」の表で、テンプレートとして不要なデータを削除します。A列の「店舗名」と2行目の「月」のデータは共通入力事項として残しておきます。H列と8行目には合計を求める計算式が入力されているので、これらのセルも削除せずに残しておきます。

 削除するデータの範囲(セル範囲B3:G7)を選択(①)して、[Delete]キーを押します(②)。

 選択した範囲のデータが削除されました(③)。不要なデータが削除されたことを確認したら、[ファイル]タブ(④)をクリックします。

 [情報]画面が表示されるので、左側のメニュー欄から[名前を付けて保存](⑤)をクリックすると、[名前を付けて保存]画面に変わります。[名前を付けて保存]画面の中央上部にある[Excelブック(*.xlsx)](⑥)をクリックして表示されるメニューから、[Excelテンプレート(*.xltx)](⑦)を選択します。

 ファイル名を入力する欄にこのテンプレートの名前を入力します。ここでは「売上集計(後期)テンプレート」(⑧)と入力して、[保存](⑨)をクリックします。

 これで「売上集計(後期)テンプレート」を作成できました。画面右上の[×]ボタンをクリックして、Excelを終了しておきます。

テンプレートから資料を作る

 作成した「売上集計(後期)テンプレート」を使ってみましょう。

 Excelを起動して[新規]画面(①)を表示しておきます(注:[新規]画面は、ExcelのバージョンやOffice 365契約をしているかどうかによって見た目が異なる場合があります)。[お勧めのテンプレート]の隣にある[個人用](②)をクリックします。

 作成したテンプレートが表示されるので、ここでは[売上集計(後期)テンプレート](③)をクリックします。

 すると、「売上集計(後期)」の表の外枠が表示されます(④)。前述の手順で調整したレイアウトが適用されていますね。一度作成しておけば、行の高さや罫線を調整する必要がないので効率的です。また、毎回同じレイアウトを使用することで資料に統一感も出てきます。

 データを入力し終わったら、任意の名前でブックを保存します。[ファイル]タブ→[名前を付けて保存]から行ってもよいですし、[上書き]ボタンをクリックしても構いません([上書き]ボタンをクリックすると[名前を付けて保存]画面が表示されます)。

ちょっとした工夫で見やすくスマートな表になる

 今回は、いくつかのワザを駆使して、よくあるExcelの表をより見やすくスマートな表に仕上げるテクニックを解説しました。

 また、作成したレイアウトをオリジナルテンプレートとして保存して、繰り返し同じレイアウトの表を作成できるようにする方法も解説しました。

 相手にきちんと読んでもらえる資料にするには、見た目の美しさもある程度は必要ですが、その調整に多くの時間をかけるのはもったいないですよね。一度、「これだ!」と思えるようなレイアウトを作成し、それをオリジナルテンプレートとして使ってみてはどうでしょうか?

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