いまさら聞けないExcelの使い方講座
【Excel】勤続年数が自動更新される名簿を作成したい!エクセルで指定した期間の年数を計算するテクニック
2019年4月1日 06:55
勤続年数が長い社員ほど入社から何年目かがわかりにくい……!
日本では4月から年度が切り替わる職場が多いですよね。異動者や新入社員を迎えると、自分も頑張ろう!と前向きな気持ちになります。
「もう入社して○年目か……」と月日の流れの速さに驚いている方もいるかもしれません。ところで皆さんは、自分が入社して何年目か、パッと言えますか? 勤続年数が長くなればなるほど、何年目なのかだんだんわからなくなってきますよね。また、「入社○年目研修」などのように、勤続年数に応じてさまざまなイベントがある職場もあるでしょう。そんな時に、それぞれの社員が勤続何年目なのか、いちいち計算していたら非効率的ですよね。
Excelを使えば、勤続年数を簡単に計算できます。今回は、Excelで関数を使って社員の勤続年数を計算するテクニックを解説します。
指定した期間の年数などを計算できるDATEDIF関数
Excelで作成された「○○商事従業員名簿」のI列(①)に、社員の勤続年数を入力したいとします。H列には各社員の入社年月日(②)が入力されているので、この情報をもとに計算できそうです。
今回の例のように勤続年数を求めたい時に役立つのがDATEDIF関数です。他にも、社員の年齢を求めたい時などにも役立ちます。DATEDIF関数は次の図のように、「=DATEDIF(開始日,終了日,単位)」という書式で使います。「開始日」には、年数などを求めたい期間の最初の日付(あるいはその日付が入力されたセル)を入力します。今回の例の場合は、それぞれの社員の入社年月日です。「終了日」には、期間の最後の日付(あるいはその日付が入力されたセル)を入力します。今回の例の場合は、各社員の入社年月日から2019年4月1日(セルH1に入力されている日付)までに経過した年数を求めていきたいので、セルH1を指定します。「単位」は、どのような単位で表示するかを指定します。主な指定方法は次の図を参照してください。
では、実際に数式を名簿に入力していきましょう。セルI3をクリックし、「=DATEDIF(」(③)と入力します。
続けて、求めたい期間の開始日を入力します。ここでは入社年月日が期間の開始日にあたるので、セルH3(④)をクリックして、先ほど入力した数式の最後に「H3」(⑤)を追加します。
続けて「,」(半角のカンマ)を入力し、期間の終了日を入力します。この例では期間の終了日はセルH1の日付とします。セルH1(⑥)をクリックすると、入力中の数式に続けて「H1」と表示されます(⑦)。ちなみに、この表では「○/○/○現在」という内容を1つのセルに入力せず、2つのセルに分けています。「現在」だけを隣のセルに入力することによって、日付のデータだけを簡単に数式に組み込めるようにしているのです。Excelの作業に慣れてくると、このような工夫もできるようになってきますよ。
後でこの数式をほかのセルにコピーしても、期間の終了日は必ずセルH1の日付を参照したいので、絶対参照にする必要があります。[F4]キーを押す(⑧)と、数式中の「H1」が「$H$1」(⑨)に変わります。これで、この数式をほかのセルにコピーしてもセルH1が常に参照されるようになります。
続けて「,」(半角のカンマ)を入力した後、単位を入力します。ここでは勤続年数を求めるために単位を「年」としたいので、「"Y"」とします。「Y」や前後の「"」(ダブルクオーテーション)は、すべて半角で入力してくださいね。最後に「)」(半角のカッコ)を入力して数式を完成させます(⑩)。数式の入力が終わったら[Enter]キーを押します(⑪)。
勤続年数が計算され、セルI3に「6」(⑫)と表示されました。
セルI3に入力した数式をオートフィルでI列のほかのセルにもコピーすれば、社員全員の勤続年数がすぐにセルに表示されます(⑬)。
この例ではセルH1入力された日付を期間の終了日として参照しているので、セルH1の日付を更新するだけで、数式を修正することなく勤続年数を計算し直すことができます。これなら、期や年度が変わっても、社員の正しい勤続年数をいつでも参照することができるようになりますよ。
多くの場面で応用できるDATEDIF関数を使いこなそう!
今回は、DATEDIF関数を使って社員の勤続年数を簡単に計算するテクニックを解説しました。
この関数はほかにも、社員の年齢を名簿に表示させたい時や、教室やクラブなどの入会期間を計算したい時など、多くの場面で応用できます。
今回の記事を参考に、DATEDIF関数の使い方を覚えてさまざまな場面で活用してみてくださいね!
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